「売り上げが厳しい…。」
「でもいくらお店を開けても、お客さんが来ない…」
「こうなったら、最近流行りのネット通販で売り上げを立てたい!」
新型コロナの影響もあり、このような状況の飲食店の方から多く相談をいただきます。
そこで今回は、飲食店がネット通販を始めるためのノウハウを徹底解説します。
最後には、初めてのネット通販で失敗したくない方のために、うまくやる特別な始め方を紹介しています。
ぜひ最後までご覧ください。
飲食店のネット通販|始めるべき?
まず、そもそも今飲食店でもネット通販は始めるべきなのでしょうか?
結論から言えば、現在新型コロナなどの影響で売上が下がっている場合は、始めるべきでしょう。
日本通信販売協会がまとめたデータによると、2020年度の通販売上高は前年比より20.1%増の10兆6千300億円となっています。
これは前年に比べて1兆7千800億円の増加です。
参考:通販市場 10兆円大台を突破 20年度は金額20%増https://shokuhin.net/46519/2021/08/27/ryutu/kouri/
この影響はやはりコロナ禍の生活環境の変化です。
出社が減り、外食が減る中で、食事・食品の購入手段もネット通販やアプリが利用されるようになりました。
この状況は、実店舗のみしかない飲食店ではピンチですが、ネット通販も行なっている飲食店では大きなチャンスにもなっています。
今までは来店できない距離だった人でも顧客になる可能性が格段に広がってるんです。
飲食店で今通販をお考えの方は、ぜひ始めるべきでしょう。
飲食店のネット通販|始める前に知っておきたい3つの注意点
ここまでで、「うちの飲食店もネット通販を始めたい!」と思った方も多いのではないでしょうか?
そこでここからは、実際に飲食店のネット通販を始める際に知っておきたいことを解説します。
特に始める前に知っておきたいポイントは、以下の3つです。
・初期費用が結構かかる
・実店舗に人気があっても失敗の可能性あり
・知っておくべき法律もあり
初期費用が結構かかる
「ネット通販は費用が安く簡単に始められる!」
こんな言葉は聞いたことありませんか?
もちろん正しいのですが、0円で始められる!なんて売り文句は当てにならないケースが多いです。
というのも、「サービスを始めるだけ」であれば確かに0円でも始められるかもしれませんが、始める皆さんが目指すのは売上がしっかり立って、利益もしっかり出るネット通販ですよね?
それに対して0円で始められるものは、ほとんどが結果に繋がりづらいものです。
Uber Eatsでも初期費用は0円と謳っていますが、実質タブレットのレンタル費用や、英語メニュー作成費、写真撮影費、レストランパートナーアプリ連動設定費など、50,000円ほどがかかります。
しかも売上の35%は手数料として差し引かれます。
また通販として、Amazonや楽天など、大手プラットフォームに登録する際も10万円以上の初期費用がかかります。
実店舗を出すよりも額は安いですが、それでも安価ではないので注意しましょう。
商品開発やサイトの準備などを踏まえても、最低でも30-50万円以上は用意しておきましょう。
実店舗に人気があっても失敗の可能性あり
また、実店舗で非常に人気があるにもかかわらずネット通販ではうまくいかないケースも少なくありません。
原因は2つ。
・WEBでは知名度が低いから
・人気の原因が「実店舗」にあるから
例えば、実店舗ですでに人気のお店は、クチコミや地域の方のリピーターがメインのパターンも少なくありません。
それを理解せずにネット通販を始めてしまうと、WEB上の知名度があまりないため、想像以上に注文が入らない事態になってしまう可能性も。
また実店舗の内装や実店舗ならではのメニューなど、「実店舗」が人気の理由になっている場合もあります。
この場合、ただ闇雲にネット通販を始めても、同じように売れる可能性は低いです。
ネット通販で成功したいのであれば、WEBに合わせた集客方法・メニューを考慮して戦略を立てましょう。
法律が関わることも知っておこう
また、飲食店がネット通販を始める際、関わる法律も数多くあります。
・食品衛生法
・食品表示法
・米トレーサビリティ法
・計量法
・景品表示法
・健康増進法(誇大表示の禁止)
・特定商取引法
食品衛生法や食品表示法などの飲食関連の法律はもちろん、特定商取引法のようなネット通販ならではの法律もあります。
もちろんジャンルや取り扱う商品によって詳細は異なりますが、これだけの法律が関わる可能性があることをしっかり知っておきましょう。
なお、どんなジャンルでも通販をやる上で欠かせない「特定商取引法」に関しては、以下のページでまとめています。
▼特定商取引法についてはこちら▼
飲食店のネット通販始める前にこれは準備しよう!
上記のポイントを抑えた上で、実際に飲食店がネット通販を始めるための準備をみていきましょう。
具体的には以下の5つを用意します。
・ネット通販向けの商品
・保健所の許可
・通販サイト&SNSなどの情報発信源
・商品の梱包&発送の準備
・初期の運転資金
ネット通販向けの商品
まず、ネット通販向けの商品を開発・準備しましょう。
ネット通販では、商品を以下の二つの方法で用意します。
・オリジナル商品を開発する
・既存商品を仕入れる
特に飲食店でも、既存商品を仕入れて通販しているところは少なくありません。
ですが、やはり食品スーパーではなく「飲食店」としてネット通販を立ち上げるのであれば、オリジナル商品の方がファン獲得や競合との差別化にもなります。
オリジナル商品の開発
オリジナルで商品を開発する場合、考え方として2つあります。
・自分の作りたいものを作って販売する「プロダクトアウト」
・お客さんが欲しいものを察知して作り出す「マーケットイン」
「プロダクトアウト」は、すでに唯一無二の商品アイティアがある場合に用いられる方法です。
ただいくら面白く、素晴らしい商品でも、ニーズがなければどうしようもありませんよね。
そこで「お客さんが欲しいもの=ニーズがあるものから商品を開発しよう」という考え方が「マーケットイン」です。
結局どっちがいいの?と疑問に思いますよね。
そこで最も効率がいい考え方は、2つの観点を融合し「お客さんのニーズを研究し、それに答えるために自分ならではの強みを活かした商品を開発する」のが理想的です。
まだ何から初めていいかわからない…
そんな方はまずはお客さんの声をよく聞き、ニーズを分析し、かつ自分の強みも出せる商品を考えてみましょう。
保健所の許可
次に、保健所の許可です。
実は保健所の対応、ルールは地方自治体で異なる場合があります。
そのため、ネットでの飲食物販売が問題ないかどうか、管轄の保健所に確認する必要があります。
通販サイト&SNSなどの情報発信源
そして、ネット通販をはじめ、何かネットでの販売を行う場合は、通販サイトやSNSなどを使って、WEB集客をする必要があります。
実店舗だけの時は「食べログ」や「ホットペッパー」などでも十分だったのですが、ネット通販などを行う場合は「ホームページ」「Twitter」「Instagram」などを用いて、購入場所である「通販サイト(BaseやMakeShopなど)」にアクセスしてもらう必要があります。
飲食店がネット通販を行う場合、買い手はその安全性や安心したいという気持ちが働きます。
そのため、商品の作り手がどんなところなのか、販売するお店はどれくらいの歴史があって、どんな料理を売りにしているのか、などを見たくなります。
逆に安心感を持たせられないと、いくらアクセスが取れても購入できないケースが多いので、注意しましょう。
商品の梱包&発送の準備
そして、今までと最も異なるのが、商品の梱包や発送の準備です。
飲食店ではあまり馴染みがない部分なので、不安になる方も多いですが、最近では商品の作成代行から梱包や発注を代行してくれる業者も少なくありません。
自分での梱包や発送もありですが、不安な方はプロに依頼するという選択肢も覚えておきましょう。
初期の運転資金
最後に、運転資金です。
どんな事業もそうですが、「初めてすぐに注文殺到!」とはなかなかいきませんよね。
そのため少なくとも3ヶ月から半年ほどの運転資金は用意しておくと安心です。
特に、
・WEBサイト
・ECツール
・決済機能ツール
・タブレット等のデバイスレンタル
など、初期費用はもちろん、継続的に利用料金が出るサービスなどは注意して選びましょう。
解約費用なども考慮して、前もって運転資金として残しておくと安心ですよ。
飲食店通販の強い味方!クラウドファンディングを使おう!
上記の飲食店の通販事業を始めるポイントを読まれて、どんな印象をお持ちになったでしょうか?
「実は結構資金を準備しておいた方がいいのでは?」
と思った方も多いのではないでしょうか。
ネット通販も始めるだけじゃなく、しっかり成功させるためには、やはりある程度資金が必要です。
そうでないと、特に商品作りやWEB集客など、必要なものにコストをかけられずに失敗してしまう可能性も。
そこでここからは、飲食店が通販を始める時の強い味方を紹介します。
それが『クラウドファンディング』です。
クラウドファンディングとは?
クラウドファンディングとは、「インターネットを介して不特定多数の人々から少額ずつ資金を調達すること」です。
クラウドファンディングの特徴は、
・誰でもできる手軽さ
・失敗した時の経済的リスクが少ないこと
・テストマーケティングにも使える有用性
・新しい顧客を見つけられること
などがあります。
誰でもできることに加え、リスクを抑えることができ、資金調達だけでなくその後のお客さん獲得などにも有効なので、飲食店でも利用してる方はたくさんいます。
▼クラウドファンディングの種類や仕組みについてはこちら▼
具体的な事例を見ていきましょう。
飲食店通販を成功させたクラウドファンディング事例
創業40年!秘伝のたれで焼いた国産鰻の蒲焼きを食べて養殖場を救ってほしい
東京築地に本店を構える「鰻処藤むら」さんは、新型コロナの影響で落ちる売上と、出荷が減っている鰻の生産者を少しでも支援したいという想いでプロジェクトを立ち上げました。
具体的な内容は、店舗で食べる味をそのままに閉じ込めた蒲焼を通販することです。
なかでも数量限定の5匹セットは、スーパーなどの小売店で買うよりも安い値段で国産うなぎを食べれるという内容で、おうちごはんでも美味しい鰻が食べれることから、支援者も応援する後押しになるいいリターンを作成しています。
結果目標金額30万円のところ、何と支援額は13,687,925円。支援者数も1804人と多く、元の45倍以上の金額を集め、大成功しています。
その他にも、飲食店の通販のためにうまくいった事例は多数あります。
あなたもクラウドファンディングを使って、うまく飲食店通販を始めませんか?
最後にクラウドファンディングを使った飲食店通販の始め方を紹介します。
これで失敗しない!飲食店通販の始め方!4つの手順
クラウドファンディングを使った飲食店ネット通販は、以下の4つのステップで行います。
・プロジェクトを考える
・クラウドファンディングを立ち上げる
・必要な資金と全国の顧客を確保
・成功した資金でネット通販スタート
プロジェクトを考える
まずはプロジェクトを考えましょう。
特に最近ではコロナの影響による支援の呼びかけもうまくいっている事例が多いです。
ただもちろん「景気悪いから支援して」だけではなかなか成功しません。
上記の成功例で見たように、プロジェクトを通してどんな問題を解決したいのか、自分たちはどんな形で支援者に還元するのかを明確に伝えているプロジェクトが成功しています。
・具体的に何に困っているのか
・支援で改善される未来を想像できるか
・支援したくなるリターン
この3つを明確にすることが重要です。
ここまでは多少時間を使っても、しっかり作り込みましょう。
クラウドファンディングを立ち上げる
準備できたら、いざクラウドファンディングをスタートします。
具体的な始め方は以下の記事を参考にしてください。
▼クラウドファンディングの始め方についてはこちら▼
また、一人でやるのが不安な方のために、キャンプファイヤーではセミナーによる支援も行っています。
▼クラウドファンディングのセミナーについてはこちら▼
必要な資金と全国の顧客を確保
クラウドファンディングが成功したら、必要な資金を確保できます。
また、クラウドファンディングの支援者の方は、実店舗では関わることがなかった全国のお客さんたちです。大事なきっかけでもあります。
ただリターンを送付するだけでなく、支援者一人一人にしっかりお礼などを行い、リピーターにできるように動きましょう。
クラウドファンディングはあくまでスタートに過ぎません。
成功・完了した資金でネット通販スタート
しっかりクラウドファンディングのプロジェクトが完了したら、いよいよ実際の通販事業を始めましょう。
今後はクラウドファンディングに成功していることも大々的にアピールできます。
Twitter、Instagram、Facebook、ホームページなど、できる限り多くの人の目に止まるところで、その成功をアピールしましょう。
コレがまた新たなお客さん獲得のきっかけになります。
飲食店通販|失敗しない始め方から成功事例とコツまとめ
今回は飲食店の方が通販にチャレンジする際に知りたい情報を網羅的にピックアップしました。
特に失敗しないやり方としておすすめなのが、クラウドファンディングを使った始め方です。
国内最大手のクラウドファンディング「CAMPFIRE(キャンプファイヤー)」なら、プロジェクトを立ち上げるのは完全無料です。
また失敗しても何度でも利用可能です。
まずはお気軽に試してみてはいかがでしょうか?