さまざまな業界、業種で注目を集めているクラウドファンディングですが、農業業界でも注目を集めているのはご存知ですか?
最近では、
「コロナの関係で農業も資金不足」
「コロナで売り上げが伸びず、在庫が余ってしまっている…」
「どうすればいいの?」
そんな声をよく聞きます。
そこで今回は、農家の方が気になる農業関係のクラウドファンディングについて、解説します。
後半には成功例や、失敗しないための始め方などもまとめていますので、農業関係の方で『今資金に困っている!』そんな方は、ぜひ最後までチェックしてください!
農業でもクラウドファンディングはできるの?
そもそも農業分野でもクラウドファンディングは利用できるのでしょうか?
結論からいえば、もちろん利用可能ですし、資金調達も十分成功できる仕組みです!
「本当に?農家でも利用できるの?」
と疑問の方のために、まずは農業系クラウドファンディングの成功例をみていきましょう。
農業関係のクラウドファンディング成功例
日本の農業を救いたい!〜全国の若手フルーツ農家で農業イメージ改革〜
農業のイメージははっきり言ってあまりいものではありませんよね。
農業の3K(キツイ、稼げない、カッコ悪い)なんて言われています。
そこに対して、全国の若手フルーツ農家がイケてる農業をテーマに、ブランドを立ち上げたプロジェクトです!
農業のイメージをひっくり返す、オリジナル商品開発・フルーツの直販はもちろん、農業の垣根を越えたアパレル展開やコラボ企画といった方法で日本の農業を活性化するプロジェクトです。
結果はなんと480人もの人が支援し、目標金額300万円に対し、3,983,680円もの支援金を集め、大成功しました。
産直EC野菜部門No.1が挑む!ゼロからの再起!世界一共感を生む農園を作りたい!
こちらはなんと、農地、畑、道具、さらには資金まで失った夫婦が挑んだ新しい農家の挑戦プロジェクトです。
何が新しい挑戦なのか?
それは農地を「共感・交流型農業のカタチ」として、「みんなが集まれる居場所」にもしてしまうこと!
周りを巻き込んでみんなで一緒に農業の素晴らしさをシェアするというアイディアだったんです。
結果はなんと284人もの人が支援し、目標金額300万円に対し、4,357,191円もの支援金を集め、大成功しました。
コロナを乗り越える為、オーガニックとうもろこし助けて下さい
こちらはコロナの影響が直撃したオーガニックとうもろこしを救うべく、立ち上げられたプロジェクトです。
契約買い取り栽培のとうもろこしが、コロナの影響で買い取り見送りになってしまいました。
もともとオーガニックとうもろこしは手間がかかることで有名で、界隈では「とうもろこし農家はやめといたほうが良い」と言われるほど。
手間もコストもかかるけど、だからこそ安全で美味しいんです。
それを無駄にしちゃうのはもったいない!
そんな想いが全国のとうもろこし好きに届いたのか、結果はなんと359人もの人が支援し、目標金額200万円に対し、2,461,500円もの支援金を集め、大成功しました。
養鶏の現状を変えよう! 人にも鶏にも環境にもやさしい「うるまの平飼い卵」
こちらはコロナ禍で大変な2020年に、若者が起業して作り上げたブランド「うるまの平飼い卵」のプロジェクトです。
誰もがほぼ毎日のように口にする卵ですが、その生産現場を意識している方は少ないのではないでしょうか?筆者もその一人です。
現場では、狭いケージにぎゅうぎゅうになった鶏等が毎日毎日卵を産むことだけのために生かされています。
そんな状況を知り、当時若干21歳の若者が、養鶏の現状を変えたいと強い想いを持って、起業しました。
鶏にやさしい平飼いの養鶏場を経営しており、餌などもこだわるその卵を、全国の人に良さを知ってもらいたいと、立ち上げたプロジェクトです。
結果はなんと202人もの人が支援し、目標金額100万円に対し、1,355,500円もの支援金を集め、大成功しました。
さらにこちらのプロジェクトは、その背景や戦略にまで迫った特別記事まであります。
これから農業関連でクラウドファンディングを利用したい方は、参考になる部分も多いかもしれません。
ここまでで、農業関連でもクラウドファンディングは十分有効な資金調達方法だとわかったのではないでしょうか?
ここまでくると気になるのは、「クラウドファンディングの成功する始め方」ですよね!
そこでここからは、クラウドファンディングの始め方について解説していきます。
農業系クラウドファンディングの始め方|成功のコツも合わせて紹介
ここからはクラウドファンディングの成功するための始め方を解説していきます。
クラウドファンディングで資金集めを成功するためには、まずはしっかり仕組みなどを理解することが大切です。
農業にも使える!クラウドファンディングの仕組み・特徴とは?
クラウドファンディングは、『企業・個人問わず、インターネットを介して不特定多数の人々から、少額ずつ資金を調達することができる仕組み・サービス』です。
様々な種類や方式がありますが、今回はもっともオーソドックスな種類の「購入型クラウドファンディング」で、もっともリスクの低い支援金受け取り方式「All-or-Nothing方式」について解説します。
購入型クラウドファンディングとは?
購入型クラウドファンディングとは、プロジェクトを立ち上げて支援を募り、支援金の代わりに何かしらのリターンを送る形のクラウドファンディングです。
支援者は、プロジェクトへの共感はもちろん、リターンが魅力的だと、進んで支援をしてくれます。
ただの募金ではなく支援した分しっかりリターンがもらえる仕組みなので、クラウドファンディングの中でももっとも利用者が多く、支援金も集まりやすいと言われています。
上記で紹介した成功例のプロジェクト等もほとんどがこの購入型クラウドファンディングです。
All-or-Nothing方式(支援金受け取り方式)
次に、All-or-Nothing方式について解説します。
方式とは、資金の支払い方式のことで、All-or-Nothing方式は文字通り、目標金額に1円でも届かなければ、支援金は0になるシステムです。
一見お金がもらえないのならよくないのでは?と思う方も多いかもしれませんが、実はこの方式がもっともリスクが少ないんです。
まず方式には「All-or-Nothing 方式」と「All-in 方式」の2種類があります。
All-in 方式は文字通り、1円でも支援が来た場合にはその支援金を全て入手することができます。
ただし、1円でも支援が発生した場合には、その分のリターンは生産しなければならず、また手数料も支払う必要がでてきます。
もちろん現実に1円単位の支援がありませんが、目標金額に届かず、リターン作成や手数料の支払いが赤字でも行わなければいけない方式になるので、実はリスクがある方式なんです。
そのため、農業関係だけに止まらず、初めてクラウドファンディングを利用する方であれば、まずは「All-or-Nothing 方式」を利用することがおすすめです。
2つの方式の詳しい違いについては、下記の記事でも紹介しています。
クラウドファンディングの特徴とは?
ここまでクラウドファンディングの種類と、支援金受け取りの方式について解説しました。
最後にクラウドファンディングの特徴も知っておきましょう。
大きく3つの特徴があります。
①誰でも挑戦できる手軽さ
②失敗してもリスクが少ない
③まだ出会ったことない人にもアプローチできる
①の通り、業界などの制限はなく、農家の方でも誰でも利用可能です。
また②のように、立ち上げた資金調達(プロジェクト)自体が成功しない限り、手数料なども原則かかりません。
※ただし、利用する方式によっては目標額集まらなくても手数料がかかる場合があります。
さらに③でもあるように、インターネットを介して全国・世界中の人から支援を募ることができるので、農家の方でなかなかSNSやWebサイトをお持ちでない方でも、クラウドファンディングを利用することで、情報を発信することができます。
上記の特徴からも分かる通り、農業関係の方がクラウドファンディングを利用することはもちろん可能です。
加えて、普通の資金調達よりもリスクが小さく、また今までアプローチできなかった人にも繋がりを作ることができるなど、メリットもたくさんあるんです。
ここからはそんなクラウドファンディングの始め方を解説していきます。
農業系クラウドファンディングの始め方
まず前提ですが、農業だからと言って特別な始め方があるわけではありません。
また農業分野に絞ったクラウドファンディングサービスがあるわけではないので、今回は国内最大手で、先述した成功例を実現したCAMPFIRE(キャンプファイヤー)を基準に始め方を解説します。
手順は以下の5ステップです。
・アカウントを作成しよう
・プロジェクトを立ち上げよう
・申請しよう
・審査結果を待とう
アカウントを作成しよう
まずはアカウントを作成しましょう。
下記写真の「プロジェクトを作る」をクリックすると、アカウント作成ページに移ります。
そこで、様々なSNSのアカウント認証を行うか、「新規会員登録はこちら」をクリックし、必要な情報を入力していきましょう。
ちなみに特に事前に本人確認書類や申込書の提出は必要ありません。
また料金も無料です。
プロジェクトページを立ち上げよう
次に、プロジェクトページを立ち上げましょう。
ここが成功するかどうかの重要なポイントです。
入力が必要な情報は以下の9つです。
・タイトル
・概要文
・カテゴリ
・目標金額
・募集期間
・メイン画像・動画
・プロジェクト本文
・リターン
・プロフィール
このポイントが成功には最重要と言われています。
ここの重要さなどをより詳しく知りたい方は、こちらのページも一緒にご覧ください。
申請しよう
全て記入したら、いよいよプロジェクトの立ち上げ申請を行います。
プロジェクトページを掲載するにあたって、審査があります。
誤字脱字や情報不足などの確認、利用規約に基づき掲載の可否を判断するためです。
プロジェクトページの必須項目を全て漏れなく入力すると、写真のように申請できる状態になります。
審査結果を待とう
問題なく通過できれば、いよいよ終わったら、公開開始です!
審査の結果は最大5営業日以内に登録のメールアドレスに送られてきます。
ちなみに一度審査結果が不合格でも、再度指摘された場所を修正することで、再申請することができます。
なお、詳しくは「クラウドファンディング 始め方」の記事を参考にしてください。
クラウドファンディング成功の4つのコツ
また、クラウドファンディングの成功のコツも簡単に紹介しておきます。
重要なのは以下の4つです。
・プロジェクトの成功後をイメージさせる
・プロジェクトに共感してもらう
・リターンの内容を複数考える
・SNSなどでも支援者を募る
まずは、「プロジェクトの成功をイメージしてもらう」ことが重要です。
「魅力的だな」「成功して欲しいな」と思ってもらうためには、成功をイメージしてもらう必要があります。
そのためには、写真を載せたり、テスト動画を作ったり、CMを掲載するなどがおすすめです。
次に、「プロジェクトに共感してもらう」ことも重要です。
例えば、冒頭から会社の紹介や想いばかりを語りすぎてしまうと、ユーザーが離脱してしまう可能性も。「何が問題か」「プロジェクトでどう解決するのか」「その結果支援者にどんなメリットがあるのか」など、支援者目線で応援したくなる情報を入れることも重要です。
さらに「リターンの内容を複数考える」ことも重要です。
複数の値段のリターンを用意することで、ユーザーの熱量に合わせて選べる選択肢を用意してあげると、支援が集まりやすいです。
具体的には、3〜5種類程度がおすすめです。
そして最後に、「SNSなどでも支援者を募る」ことが大事です。
プロジェクトを実際に立ち上げる前から、支援者となりうる人たちに声をかけましょう。
いかに上記3つのポイントを抑えても、そもそも多くの人に見てもらえないと意味がありません。
・Instagram
・Twitter
・Facebook
・TikTok
・YouTube
・Webサイト
など、無料で作成できる情報発信ツールは、できるだけ作成しておくのがおすすめです。
以上の4つのポイントを踏まえて、プロジェクトを立ち上げましょう。
コロナで困る農家にもおすすめ!農業系も強いクラウドファンディング
今回は多数の農業系プロジェクトで成功させた実績もあるCAMPFIRE(キャンプファイヤー)を基に解説しました。
国内最大手のCAMPFIRE(キャンプファイヤー)は、農業をはじめ、あらゆる業界・ジャンルのプロジェクトを扱っており、プロジェクトの数は5.4万件以上。
今までの支援金額は460億円以上、540万人以上の人が支援を行っています。
農業関係で初めてクラウドファンディングに挑戦する方は、まずは成功実績も多数あるCAMPFIRE(キャンプファイヤー)を利用してみてはいかがでしょうか。