基礎知識

クラウドファンディングはマーケティングに活かせる!?事例と一緒に徹底解説!

クラウドファンディング マーケティング

昨今多くの事業者が活用しているクラウドファンディングですが、マーケティングにも効果的なのをご存知ですか?

「会社のプロモーションをしたい」
「新商品を出しても売り上げに繋がらない」
「広告費を抑える方法はないの?」

と様々な課題があるかと思いますが、クラウドファンディングを効果的に活用すると

・テストマーケティングができる
・広告費の削減
・適切なマーケティング施策の調査
・新しいファン層の獲得

など、様々なメリットがあります。

今回はそんなクラウドファンディングのマーケティングでの活用方法を、実際の成功事例と併せて紹介します。

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クラウドファンディングはマーケティングに活かせる?

本題に入る前に、まずはクラウドファンディングの仕組みについておさらいしておきます。

 

クラウドファンディングとは?

クラウドファンディングとは、起案者がインターネット上に立ち上げたプロジェクトに対し、共感した不特定多数の人が支援者となり、資金調達を行う仕組みです。

その中にも購入型、寄付型、融資型、ふるさと納税型など様々な種類があります。
中でも今回はマーケティングに関わるのが「購入型」のクラウドファンディングです。

購入型クラウドファンディングとは、支援のリターンとしてモノやサービスを提供する仕組みです。
今回はこの購入型クラウドファンディングに焦点をあてて、解説します。

クラウドファンディングの細かい仕組みについては、以下の記事を参考にしてみてくださいね。

【2021年 最新版】クラウドファンディングとは?仕組みの解説からサービス徹底比較まで!

 

クラウドファンディングのメリット:テストマーケティング

クラウドファンディングの最大のメリットが「テストマーケティング」です。

新しい商品を販売する場合、手順は大まかに

・開発
・テストマーケティング
・生産

という3つの段階を踏みます。

この3つのうち、市場参入に向けて特に重要なのが「テストマーケティング」です。
消費者のニーズを事前に、かつ的確に把握することで、在庫が余る・予想した売り上げを大幅に下回るといったリスクを回避することができるからです。

しかし、テストマーケティングを十分に行うには展示会への出品や広告出稿など多額のコストがかかり、生産者側はテストマーケティングにそこまでの予算を割けないというジレンマがありました。

その点、クラウドファンディングは無料でプロジェクト掲載できるだけでなく、新しいモノ・面白いアイデアを求めるユーザーが集まっており、手軽にテストマーケティングを行うことができます。
また、リターンを複数設定することが可能なため、「どの商品が売れ筋になるか」「どのようなオプションが人気か」など、様々な指標でテストし、プロジェクト一つの中で経過観測できるのもポイントです。

テストマーケティングのメリット等は以下の記事を参考にしてみてください。

テストマーケティングの鍵はクラウドファンディングの活用にあり!

 

それ以外のクラウドファンディングのメリット

テストマーケティングができる、ということ以外にもクラウドファンディングには多くのメリットがあります。

  

24時間いつでもどこでも利用可能

まず、クラウドファンディングはインターネット上のサービスのため、「24時間いつでもどこでもプロジェクトを起案することができる」点です。

同じように、支援者たちも場所や時間に関係なく、「応援したい」と思ったら支援することが可能です。

新型コロナウイルスの影響で休業せざるを得ない事業者も、クラウドファンディングを使えば制限されることなく、新商品リリースや新店舗開店の準備を進めることができます。

同じように感染対策のため実店舗に足を運べない人も、家から支援することができるという魅力があります。

  

基本的に個人・法人・誰でも利用可能

二つ目に、「クラウドファンディングは個人・法人問わず、基本的に誰でも利用可能」な点です。

個人経営、中小企業などでは出店したくても審査が通らない、製造ラインが確保できないといった障壁が多く存在します。

そこでクラウドファンディングを使うことで、集まった資金を活用して一流の製造会社で商品を製造したり、自社開発でECサイトを作ることができます。

支援金が多く集まることで、選択肢の幅が大きく広がることがクラウドファンディング実施の大きなメリットです。

  

金銭的リスクが小さい

三つ目のメリットは「金銭的リスクが小さいこと」です。

先ほど触れたように、プロジェクト起案は無料で行うことができます。

プロジェクト起案者に発生するコストは主に、リターン製作費と支援総額の手数料のみです。

手数料を高いと感じる方もいるようですが、従来テストマーケティングを実施するだけでも数百万円以上のコストがかかることもざらにあります。ですがテストの場合はそれを回収できる確証はほとんどありません。

それに対し、このリターン製作費や手数料は、原価として従来の目標金額に上乗せしてプロジェクトを開始することが正攻法のため、赤字化するリスクはほぼ0に抑えることができます。

手数料を少しでも抑えたい方は、以下の記事より各社で異なる手数料を参考にしてみてください。

【2021年最新版】クラウドファンディングの手数料を徹底比較!

  

成功実績として利用できる

最後に「成功実績として活用できる」点です。

クラウドファンディングを実施し、目標達成できると「多くの人に求められている商品・サービスである」と評価されます。

この結果によって信頼を得て、結果的にブランディングもでき、さらに効果的なマーケティングに繋げることができます。
まだ実績が十分にないと感じている方は、ぜひクラウドファンディングで実績作りをしてはいかがでしょうか。

クラウドファンディングを用いたマーケティング方法3つ

ここまでクラウドファンディングをマーケティングに活用するメリットを解説してきました。
ここまでくると、「具体的にどう活用するのか知りたい」という方も多いのではないでしょうか?

そこで、ここからは実際にクラウドファンディングをマーケティング活用する際の具体的な方法を解説していきます。

 

新商品のテスト販売

まず、王道なのが「新商品のテスト販売」です。

新商品は新たなファン層の獲得や売上増加を狙って開発されますが、

・ニーズが的確に把握できていない
・最も効果的なターゲット層がわかっていない
・どんな経路(SNS・WEBサイト・WEB広告・その他媒体)で発信するのがいいかわからない

などの場合、在庫過多のリスクが伴います。
そ子に役立つのがクラウドファンディングです。

クラウドファンディングを通して、
・どれくらいの数売れそうか
・想定したターゲットは合っているか
・実際に手に取ったユーザーの反応

などがテストできます。

売上目標から逆算して目標金額を設定すれば、達成率からその見立てがどれほどの精度だったか分かります。
また、支援者の一覧を見れば想定していたターゲット層とのすり合わせもでき、リターンを商品にすることで、支援者からの感想を受け取ることもできます。

このように、クラウドファンディングは新商品のテスト販売にはもってこいのプラットフォームです。

 

海外商品のテスト販売

二つ目に、これも多くの成功事例がある「海外商品のテスト販売」です。

日本未上陸の商品は海外で売れていたとしても、しっかりテスト販売を行うことが重要です。

「海外で売れているから」とそのまま日本での販売を始め、思った以上に日本人に受け入れられなかった海外の人気商品も多くあります。

日本企業の新商品のテスト販売と重要なポイントはほとんど変わりませんが、特に肝要なのが「ニーズのすり合わせ」です。ガジェットなど最新の技術を用いた商品は、先進的すぎるあまり、日本人がまだそのような商品を求めていないことがあります。

クラウドファンディングを通して、消費者が今欲しいのはどんな商品なのか、どんな切り口であれば魅力を感じてもらえるのかリサーチしましょう。

目標達成率のほか、どのリターンが選ばれているか、というところでもそのリサーチが可能です。万が一目標に達しなくてもAll-or-nothing方式をとればリターン製作の必要も無く、最小限のコストで商品を販売するかいなかの意思決定ができます。

 

新規出店のファンづくり

最後に「新規出店のファン作り」です。

新規出店の店舗はコアなファンがつくまで集客に苦戦することが多くあります。
その期間が長引くと経営は傾いてしまうので、なんとかこの期間を早く切り抜けたいですよね。

例えば、クラウドファンディング最大手のCAMPFIRE(キャンプファイヤー)では540万人の人がこれまで支援者としてプロジェクトを応援してきました。

クラウドファンディングのプラットフォームを利用することで、未来のロイヤルカスタマーたちに見つけてもらえる可能性がぐんと上がります。ぜひ活用して出店後最初のファン作りをスムーズに行いましょう。

クラウドファンディングのマーケティング成功事例3選

最後に、実際にクラウドファンディングを使ってマーケティングに成功した事例を3つ紹介します。

 

【ガラスペンで温泉街の未来を描く!】吹きガラスで作る日本唯一のガラスペン

クラウドファンディング マーケティング1

一つ目は岡山県湯郷温泉街にある吹きガラス工房のガラス工芸品中心のショップを、自社ブランドのガラスペンやインクを中心にした文具ステーショナリー店にリニューアルするプロジェクトです。

新型コロナウイルスの影響で観光業頼りのビジネスモデルから、製造業にシフトする足掛かりとするべく、すでに全国展開だけでなく海外でも販売している人気のガラスペンをリターンの主軸に据えたところ、開始20分で目標達成、2時間で200%達成、1日で300%達成と一気に支援の輪が広まりました。

目標金額は2,000,000円でしたが9,154,500円もの支援金が集まり、大成功を納めるプロジェクトとなりました。

プロジェクト詳細はこちら

 

渋谷の雑居ビルに「完全会員制パフェバー」誕生。CAMPFIRE先行で会員を募集

クラウドファンディング マーケティング2

次にご紹介するのは、「完全会員制・住所非公開」のパフェとお酒のペアリングが楽しめるパフェバーのプロジェクトです。

CAMPFIREで先行会員を募集する形でクラウドファンディングを行いました。営業開始前からSNSでも話題をうみ、比較的高単価なリターンが瞬く間に完売していきました。

「先行会員募集」という形をとることでクラウドファンディングで支援する動機付けをしっかりと行い、プロジェクトページでは「フォトジェニックな写真が撮れそう」「あの人を連れていきたい」など会員になった後の景色が想像できるよう多くの写真を用意。統一された世界観に引き込まれる、秀逸な設計でした。

568人が支援し、500,000円目標のところ8,385,600円が集まりました。

プロジェクト詳細はこちら

 

新型テント!ソロキャンプ向けに開発されたワンポールテント!先行発売

クラウドファンディング マーケティング3

三つ目にご紹介するのは2015年に創業した千葉県東金市に本社を構える国内キャンプ用品メーカーの新作テントの先行販売の事例です。

近年人気が高まっているソロキャンプ向けのワンポールテントの先行発売とあって、注目が集まっていました。

YouTubeでは「ソロキャンプでプロトタイプを実際に使用してみました!」という解説動画を公開。Vlog風に撮影されていることでユーザー使用感のイメージが付きやすくなっています。

100,000円目標に対し2,093,500円が集まり、新製品の需要の高さを定量的にも認識できるプロジェクト結果となりました。

プロジェクト詳細はこちら

クラウドファンディングはマーケティングに活かせる!?まとめ

いかがでしたか?

クラウドファンディングはテストマーケティングの一環、市場調査に非常に役立ちます。

事例でもご紹介した通り、近年では先行販売の形をとってクラウドファンディングを始める企業も多く、コロナ禍で不確定要素が多い中でもしっかりと売り上げを立てています。

ただ、商品のテスト販売・先行販売をクラウドファンディングで行う場合には注意も必要です。

注意すべき点とは、「リターンの最大値」です。

計画が甘い状態でプロジェクトを始め、想定以上の支援者が集まったことで生産が間に合わず、1年経ってもリターンが届かないといったトラブルが頻発しています。

リターンがいくら待っても届かないとユーザーに非常に悪い印象を与えてしまいますよね。せっかくコンセプトや商品を気に入って支援してくれたのにもかかわらず、このようなトラブルが起きてしまうとその後商品を買ってくれる可能性は低くなってしまいます。

リターン設計のポイントについては以下の記事で紹介していますので是非参考にしてみてください。

【徹底解説】実は一番の悩みどころ!?クラウドファンディング「リターン設計」のポイント

このようなリスクを回避し、有効なマーケティング施策の一環としてクラウドファンディングを活用するためにも、クラウドファンディングの実施の目的を明確にすることから始めましょう。

是非過去の事例などを参考にしながら目的などの設計をしっかり行いましょう。

成功事例についてもBAMPで取り上げているので、参考にしてみてくださいね。

【初めての方必見】クラウドファンディング成功のコツを事例とともにご紹介!

そもそも始め方が分からない方は以下の記事から進めていってみてください。

失敗しないクラウドファンディングの始め方!– ゼロから始めるクラウドファンディング –

今回はクラウドファンディングのテストマーケティングでの使い方を紹介してきました。
国内最大手のクラウドファンディングサイトCAMPFIRE(キャンプファイヤー)には、新商品の先行販売・海外製品のテスト販売といったマーケティングに活用されたプロジェクトが豊富です。

自社で試みたいマーケティング手法を使っている成功プロジェクト例を参考に、CAMPFIRE(キャンプファイヤー)を利用してプロジェクトを始めてみませんか?

CAMPFIRE(キャンプファイヤー)のHPはこちら

BAMP

クラウドファンディングに関するナレッジや話題のプロジェクト、挑戦者のストーリーをなど紹介しています。

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