「クラウドファンディングに挑戦してみたい!」
「だけど、難しくないの?」
「 失敗しないためにはどうすればいいの?」
近年様々なジャンルのプロジェクトが立ち上がり、 より一層盛り上がりを見せているクラウドファンディングですが、 目標額に届かず終わってしまうプロジェクトの事例も散見されます。
そう聞くと心配になる方もいるかもしれませんが、安心してください。成功をおさめたプロジェクトを見ていくと、共通して施されている工夫や配慮しているポイントがあることに気づきます。
今回は、クラウドファンディングの仕組みやリターン設計のポイントなど、プロジェクトで失敗しないために抑えるべきポイントを わかりやすく説明します。
クラウドファンディングは集まらない?失敗の原因とは?
冒頭で「失敗の事例も散見される」と述べましたが、クラウドファンディングで失敗してしまうのにはどのような原因があるのでしょうか?
1.そもそも応援したいプロジェクトではない
クラウドファンディングは、プロジェクトを通して他者からの共感を得て、支援をいただくという仕組みです。
つまり、「共感してもらえるか」が一番の課題になります。
「そんなの当たり前じゃないか」と思われるかもしれませんが、実は起案者にとって非常に難しいポイントでもあります。なぜならプロジェクトの起案者は、当事者であるからこそ、主観的な視点でプロジェクトを見てしまいがちだからです。
例えば、起案者側の自分本位な視点でプロジェクト文を書いてしまうと、支援者側が欲しい情報を掲載できず、 共感を得られずに終わってしまいます。
本当は素敵な意志のあるプロジェクトでも、人の目に留まらないともったいないですよね。
このような場合は「プロジェクト文の書き方」を改善するだけで大きく結果が変わっていた可能性があります。
2.リターンが魅力的ではない
2つ目に考えられる原因は、「リターンが魅力的ではない」ということです。
リターンの設定ミスは、
・リターンに設定したものに需要がない
・ちょうどいい値段のリターンがない
この2つのパターンに分けられます。
プロジェクトを支援する人の中には、リターンを気に入って支援してくれる層が一定数存在します。その人たちを取りこぼしてしまうことは、もちろんプロジェクトの結果に大きな影響を与えます。
リターン設計のコツは以下の記事でも解説していますので、気になる方はこちら。
3.ターゲットにアプローチできてない
3つ目に挙げられる原因は、「ターゲットへのアプローチミス」です。
プロジェクトを起案する前に、支援者のターゲットを前もって設定し、リサーチしておくことは非常に重要です。
ただ、特にリサーチせずにクラウドファンディングを始めてしまう起案者も多くいます。リサーチ不足で臨んでしまうと、本来望んでいた層からの支援を獲得できず、その後の事業展開や施策運営に支障をきたす可能性があります。
4.実現した世界が想像できない
「応援したいプロジェクトではない」と思われてしまう大きな原因の一つに、「 目標が実現した未来が想像できない」ということがあります。
・ プロジェクト文の情報量が少ない
・目標達成までの道筋が抽象的すぎる
このようなプロジェクトでは、支援するメリットが伝わりにくくなります。
5.支援金の用途が不明確
最後に、「 支援金の用途が不明確」であることも原因として挙げておきます。
「結果を大きく左右するものではないのでは?」と感じる方もいるかもしれませんが、非常に重要なポイントです。どういうことかというと、支援金の使い道が不明確であることで、設定している目標金額の説得力が大きく失われるリスクがあるということです。
「何にいくら使うか分かっていないのに、なぜ〇〇万円を目指しているの?」という疑問が生まれてしまうと、支援する動機を失いかねません。初めてクラウドファンディングに挑戦する時は特に見落としがちな部分なので、しっかり対策が必要となります。
クラウドファンディングで集めるコツは4つ!
ここまでクラウドファンディングが失敗してしまう原因を解説しました。
クラウドファンディングを成功させるコツは、上記の原因で失敗しないように準備、対策をすることです。
ここからそのポイントを4つ紹介していきます。
共感できるプロジェクト
まず重要なのが「共感できるプロジェクトにすること」です。
プロジェクトを起案するときは起案者の家族や友人など、活動をよく知っている人に留まらず、起案者の活動を深く知らない人にも「応援したい」と思ってもらうことが求められます。
そして、共感を得て「応援したい」と思われるかどうかはプロジェクトの中身以上に、プロジェクト文が鍵を握っています。
具体的には、
・冒頭から長々と自分の会社や商品の紹介をしてしまう
・想いばかり語りすぎてしまう
・専門用語を多用してしまう
などは、ユーザーが離脱する可能性を高めてしまいます。
そこでしっかりと、「プロジェクトの目的は何か」「その結果支援者にどんなメリットがあるのか」など、支援者目線で必要な情報をわかりやすく掲載しましょう。
成功を想像させる
2つ目のポイントが、「支援者に成功を想像させること」です。
支援者にとって、プロジェクトが成功した後の景色を想像しやすければしやすいほど、支援金も集まりやすくなります。
誰しも上手くいく見立てが立っているものに対して投資したいと思うもの。しっかりその傾向を掴んだ上で、プロジェクト文を作っていきましょう。
「成功を想像させる」プロジェクト文作りのポイントは情報の量と分かりやすさです。
基本的にテキストで構成されるプロジェクトページですが、成功したプロジェクトでは写真・動画などを多く使い、視覚的情報を増やす工夫が見受けられます。
特に動画は「1分間の動画は一般的なWEBページの3600ページ分」と言われるほど情報量とわかりやすさを兼ね備えており、近年起案者たちがこぞって本格的な動画をプロジェクト用に作り、アップロードしています。
写真や動画を上手く活用して支援者の心を掴むプロジェクト文を作っていきましょう。
リターンを工夫する
3つ目はリターンを工夫することです。
「支援したい」と感じた人を取りこぼさず支援に繋げるためには、適切な配分のリターンを準備することが不可欠になります。
リターンは複数の値段で用意し、ユーザーの熱量に合わせて選べるようにしましょう。
リターンの数は10~20種類ほどあると、さまざまな支援者のパターンに対応が可能です。
一番支援しやすい安価な金額のリターンから、目標金額を達成するために必要な高額な金額のリターンまで幅を持たせてみましょう。
・気軽にワンコイン・低額で支援できるリターン
・共感した人が、あまり無理せず支援できるリターン
・少人数であっても、本当に価値を感じた人が支援できる高額なリターン
以上のように、ユーザーの熱量別にリターンを用意すると、幅広いユーザーから支援が集められるのでおすすめです。
リターン設計についても下記の記事を参考にしてみて下さいね。
SNSなど他のツールも使う
最後に、近年のプロジェクトで成功の鍵を握っているのがSNSなどの無料ツールの活用です。
プロジェクトを成功させるためには、もちろんできる限り多くの人にプロジェクトのことを知ってもらう必要があります。
そのために、プロジェクト開始前からSNSなどのツールを使って告知を始めると効果的です。
・Twitter
・Instagram
・YouTube
・TikTok
・Facebook
など、無料でアカウント作成が可能なSNSは全て網羅するつもりで準備を進めて良いでしょう。
特に、プロジェクト開始直後に目標達成をしてしまうような「大成功するプロジェクト」では、SNSでの事前告知に力を入れていたケースが多く見受けられます。
プロジェクト開始前のみならず、期間中もコンスタントに運用していく必要があるので、クラウドファンディングの計画段階から運用スケジュールを立てておきましょう。
クラウドファンディングは集まる!成功事例紹介!
ここからは、解説してきた「クラウドファンディング成功のコツ」をしっかり掴み、成功を納めたプロジェクト事例を3つご紹介します。
MINMI&三木道三 新曲「花火」をライバー、リスナー、みんなでヒットさせたい!
コロナで大きな打撃を受けた音楽業界関係者のセーフティネットとして、配信アプリの可能性に光を見出した三木道三氏が中心となって立ち上げられたこのプロジェクトでは、リターンの支援数によってMVの出演権が決まるという新しいリターンの使い方が注目されました。
「ライバーの文化や存在をもう一つ大きな世界へと打ち上げる夢のような曲にしたい」という想いが形になり、29人のライバーが参加。
自分が欲しいリターンを選ぶ、という仕組みを「応援したい人を推すために選ぶ」という形に変換した工夫は非常に新しい取り組みでした。
この新しい挑戦は「花火」という新曲に合わせた873,873円の目標額に対し、3,088,502円と大幅に上回る結果で成功を納めました。
酒米農家と日本酒文化を守るため京都産山田錦の純米酒をたくさん飲んでもらいたい!
次にご紹介するのは、「京都の酒米農家や日本酒文化を守りたい!」という思いから立ち上げられたプロジェクトです。
このプロジェクトでは、プロジェクト文の中で多くの工夫が施されていました。
淡々とテキストで想いを綴るのではなく、ネコのキャラクターと農家の対話をインタビュー記事のようにデザインしたり、見出しを画像にすることで世界観を統一したりと、みている人が引き込まれるデザインを実現しています。
それにより多くの共感を集め、1,500,000円の目標額に対し、13,479,019円となんと9倍という驚異的な結果を残しています。こちらのプロジェクトはまだ終了日を迎えていないため、もう1段階伸びることが予想されます。
純猥談 短編映画「私もただの女の子なんだ」制作応援プロジェクト
最後に、SNSの活用の仕方が参考になる事例を紹介します。
性愛にまつわる体験談投稿サービス「純猥談」の短編映画 第3弾『私もただの女の子なんだ』の制作応援プロジェクトです。
純猥談はシリーズ2作品の再生回数1000万回を超え、テレビ局からの映像化依頼もあった中、独自の世界観を貫くためにYouTubeを中心にコンテンツを展開することを決定しました。
その背景も相まって、SNS上でこの作品やサービスを知る人3000人弱から支援が集まり、1,000,000円の目標に対して10倍以上、なんと1,200万円以上が集まりました。
その他にも成功例が気になる方はこちらも参考にしてください。
クラウドファンディングで集まらないとお困りの方への関連記事一覧
先ほど解説したクラウドファンディングを成功させるコツを、よりイメージしやすくするために成功を納めたプロジェクト起案者たちのインタビュー記事をいくつか紹介します。
「自らが一歩踏み出し続けるために」アパレルブランドRAHA KENYAがクラウドファンディングにこだわる理由
アフリカ布ブランドRAHA KENYAは、ほぼ一年おきにクラウドファンディングにて新商品を販売し、成功を納めてきました。
「一歩踏み出すきっかけの」というブランドコンセプトがお客さんにまで浸透しており、「共感できるプロジェクト」としてのお手本のような事例です。
インタビューではブランド設立の背景や、なぜ定期的にクラウドファンディングを行い、成功できているのかが語られています。ぜひ参考にしてみてください。
【累計支援額4,000万円以上】〜 小さい守りで大胆に攻める 〜純米大吟醸「農学原酒」オーナーが語る連続成功のための算式
2つ目にご紹介するのは複数回のプロジェクトで毎回成功を納めてきた純米大吟醸「農学原酒」を手掛ける株式会社Agnaviの代表玄 成秀氏のインタビューです。
大学在学時、前身となる会社を立ち上げた時からクラウドファンディングで資金を募り、現在は他の起案者のサポートも行っています。
クラウドファンディングを知り尽くした彼らの「クラファン成功の方程式」は記事を読んでいただくだけでも取り入れられることが多くあります。「失敗しないためにやるべきこと」をぜひ実践してみてください。
【累計支援額4,000万円以上】〜 小さい守りで大胆に攻める 〜純米大吟醸「農学原酒」オーナーが語る連続成功のための算式
支援者1000名超!しっぽのついたクッション型セラピーロボット『Petit Qoobo』プロジェクト成功の秘訣
3つ目は「人の生活をユカイにする」をコンセプトに、人と共に生活するロボットづくりを目指しているユカイ工学のプロジェクトインタビューです。
しっぽのついたクッション型セラピーロボット『Qoobo』の新しい仲間、『Petit Qoobo』のプロジェクトでは、特にページで商品の魅力をダイレクトに伝えること、既存のファンを巻き込むことに注力したそうです。
具体的な見せ方の工夫までインタビューでは語られているので、プロジェクトページの魅力アップをしたい方はぜひチェックしてみてください。
クラウドファンディングで飛騨牛“困窮”のピンチをチャンスに! ―1万人の支援と1億1,000万円を集めたプロジェクトの全貌に迫る―
最後にご紹介するのは、「共感を集める工夫」でなんと1億円越えの支援金を集めたプロジェクトのインタビューです。
JAひだ、十六銀行、飛騨信用組合という主要金融機関が連携した異例の体制でクラウドファンディングに挑む初の試みでありながら、成功のコツを聞いていくとリターン設計やメディア戦略など、クラウドファンディングの要点を全て実行していることが伺えます。
2020年の優れた挑戦をたたえる「CAMPFIRE クラウドファンディングアワード」では最高位となる総合賞1位を受賞しています。トップになったプロジェクトが「成功の秘訣」として挙げているポイントはぜひ真似してみてください。
クラウドファンディングで飛騨牛“困窮”のピンチをチャンスに! ―1万人の支援と1億1,000万円を集めたプロジェクトの全貌に迫る―
クラウドファンディングは集まらない?失敗しないやり方やポイント|まとめ
今回はクラウドファンディングで失敗してしまう原因と上手くいくポイントを解説しました。
昨今、クラウドファンディングの普及に伴い、ハードルが下がったことでプロジェクトの意義が再度問われています。
みている人たちの目も厳しくなっているからこそ、今後はより一層「支援する意義のある共感できるプロジェクトかどうか」が問われるでしょう。
また、今回のコツは多数の個人プロジェクトの成功実績があるCAMPFIRE(キャンプファイヤー)を基に解説しました。
国内最大手のCAMPFIRE(キャンプファイヤー)は、あらゆる業界・ジャンルのプロジェクトを扱っており、プロジェクトの数は5.4万件以上にものぼります。
今までの支援金額は460億円以上、540万人以上の人が支援を行っています。
クラウドファンディングに挑戦する方は、まずは成功実績も多数あるCAMPFIRE(キャンプファイヤー)を利用してみてはいかがでしょうか。
CAMPFIRE(キャンプファイヤー)のホームページはこちら >>