昨今、ソーシャルセクターの資金調達として注目を集めるファンドレイジングですが、実際の事例をまだまだ知らない人も多いのではないでしょうか?
そこで今回はファンドレイジングの事例を5つ紹介します。
今少しでもファンドレイジングについて関心のある方は、ぜひ最後までご覧ください。
事例紹介の前に、ファンドレイジングとは?
まずファンドレイジングとは、社会課題を解決・改善するなど「社会貢献活動の資金集め」のことを言います。
確かに語源としてはFund(資金・基金)とRaising(立ち上げる・調達)という単語を繋げた造語なのですが、意味としては社会をよくするニュアンスが必須の資金調達です。
そのため具体的には「非営利活動(NPO)の活動資金を集めること」として使われることがほとんどです。
NPOは社会課題などを解決するために非営利で活動する組織ですが、その活動にはもちろん費用がかかります。
その費用を確保するために行うNPOの資金調達活動が「ファンドレイジング」です。
例えば、会費・寄附・融資・支援金制度・クラウドファンディングによる支援金など、あらゆる資金調達がファンドレイジングです。
なお、詳細は以下のページでまとめていますので、参考にしてください。
ファンドレイジングの5つの事例
ここまでで、なんとなくファンドレイジングのイメージは掴めたかと思います。
ここからは実際の事例をみていきましょう。
今回は特に、クラウドファンディングを使ったファンドレイジングの事例をみていきます。
新型コロナウイルスにより多大な影響を受けている子どもたちの今と未来を守りたい。
こちらは、特定非営利活動法人「Learning for All」が起案者となり、社会貢献活動のために行ったファンドレイジングです。
このプロジェクトは、新型コロナウイルスの影響で苦しむ生活困窮世帯の子どもたちのために、「今、本当に必要としている支援」を届けるための活動資金を調達するプロジェクトです。
この支援金を使って、
・生活必需品の支給
・保護者の相談支援
・オンライン、オフライン問わず授業などのサポート
・同じような学習支援団体へのノウハウ提供
などを行うためのプロジェクトです。
このプロジェクトには『キャプテン翼』の著者である高橋陽一先生も賛同し、リターンの一つに『キャプテン翼』の限定チャリティポストカードを制作しました。
結果として、支援者数571人、12,406,095円もの金額が集まり、大成功しています。
【新型コロナ】住まいや収入を失った人を支援したい!
こちらは、認定NPO法人「自立生活サポートセンター・もやい」が起案者となり、社会貢献活動のために行ったファンドレイジングです。
新型コロナウイルスの影響で収入が減って生活が苦しくなったり、住まいを失ってしまった人に対して、緊急的な宿泊や生活の支援を目的としたプロジェクトです。
もやいは、「日本の貧困問題を社会的に解決する」というミッションのもと、2001年から貧困問題に取り組んできたNPO法人です。
そのため今回のコロナによる不景気、貧困にももちろん取り組んでします。
「経済的な貧困」と「つながり(人間関係)の貧困」という二つの視点でとらえ、その解決を目指しています。
具体的には、
・住まいのない人の宿泊
・生活が苦しい人への生活支援
・支援物資(食料品や生活品等)支給
・感染症対策に必要な備品等利用&支給
・緊急宿泊場所確保
などの支援を行っています。
結果として、支援者数775人、10,959,000円もの金額が集まり、大成功しています。
「話せない、つながりがない…」 来日した難民の方々に日本語学習を提供したい!
こちらは、認定NPO法人「Living in Peace」が起案者となり、社会貢献活動のために行ったファンドレイジングです。
日本にも難民がいるのをご存知ですか?
紛争や迫害により故郷を追われた難民の数は、世界で7000万人を超えており、そのうちの約半数はこどもたちです。
そのうちの本当にごく一部ですが、毎年日本にも難民として来日する人がいます。
その方が困るのが、コミュニケーションです。
「日本語ができないから仕事が見つからない」
「スーパーや病院で会話ができない」
「住んでいる地域にとけ込めない、つながりがない」
そんな状況でも、日本語学校にさえ通うことができない難民の方が数多くいます。
そこに立ち上がったのが、「すべての人にチャンスを」をビジョンに掲げる「Living in Peace」です。
難民事業も扱っており、彼らが日本において自立して生活していけるようにサポートしています。
その活動費用を求めたクラウドファンディングでした。
結果として、支援者数281人、支援総額3,119,192円が集まり、成功しています。
【新型コロナ緊急支援】難民キャンプの女性に、命を守る石けんや食糧、医療支援を!
こちらは、公益財団法人ケア・インターナショナル ジャパンが起案者となり、社会貢献活動のために行ったファンドレイジングです。
新型コロナウイルス感染症は、故郷を離れ劣悪な環境で暮らす難民の人々にも脅威をもたらしています。
特に世界中の難民キャンプでは、3密は当たり前で、東京の2倍以上の人口密度で生活しています。
そんな状況の中で特に女性や女の子たちの感染から身を守る支援、暮らしを守る支援、そして医療現場を守る支援を届ける活動を行っています。
具体的には、
・石けん等の衛生物資の配布
・安全な水の供給と手洗い場の設置
・手洗いなどの感染予防の啓発活動
・予防等に関する適切な情報の発信
・食糧の配布
・現金給付(クーポン券配布を含む)の支援
・医療現場への支援
などを行っています。
結果として、支援者数88人、支援総額1,071,715円が集まり、成功しています。
「今夜、行き場のない人」を路頭に迷わせないため、団体の枠を越えた基金を作りたい!
こちらは「東京アンブレラ基金」として、団体の垣根を超えた社会貢献活動のために行ったファンドレイジングの一つです。
・NPO法人TENOHASI
・一般社団法人Colabo
・認定NPO法人難民支援協会
・LGBTのハウジングファーストを考える会
・NPO法人豊島子どもWAKUWAKUネットワーク
・避難の協同センター
・NPO法人 人身取引被害者サポートセンター ライトハウス
上記の実績ある7団体が合同で起案者となっているクラウドファンディングです。
具体的には、安定した住まいを失ったさまざまな人たちを支える活動に支援金を募っています。
結果として、支援者数741人、支援総額6,113,500円が集まり、成功しています。
事例から学ぶ|クラウドファンディングを使ったファンドレイジング
NPO等の非営利組織が「社会をより良くするために資金調達をする」のがファンドレイジングでした。
このファンドレイジングで今注目されているのが、クラウドファンディングを使った手法です。
クラウドファンディングの仕組みについて知りたい方は、こちらでおさらいしてみてくださいね。
クラウドファンディングは「インターネットを介して不特定多数の人々から少額ずつ資金を調達すること」または「そのサービス」を指しています。
そんなクラウドファンディングは、ビジョンや活動内容に共感してくれた人から支援金として寄付を受け取る形で、ファンドレイジングの一つとして活用されています。
またクラウドファディングの種類の一つである、寄付型クラウドファンディングに関しては、ソーシャルセクターの利用も多く、今クラウドファディングを検討している人は頭に入れておいてみてください。
寄付型クラウドファンディングについては、以下の記事にて説明しています。
ファンドレイジングに使えるクラウドファンディング|GoodMorning
ここまでで、ファンドレイジングに使えるクラウドファンディングに興味を持った方も多いのではないでしょうか?
そこで、社会課題などに強いクラウドファンディングサービス「GoodMorning」を紹介します。
GoodMorning(グッドモーニング)では、今回紹介したファンドレイジングの事例をはじめ、様々な社会課題に立ち向かうプロジェクトが多数成功しています。
特に国内最大手のCAMPFIRE(キャンプファイヤー)のソーシャルグッド専門ブランドなので、ソーシャルセクターに興味をも持った利用者も多く、さらに豊富な経験を持った担当者によるサポートなども充実しています。
まずは一度GoodMorning(グッドモーニング)のサイトを覗いてみてはいかがでしょうか?
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