基礎知識

レストラン開業の流れは?最新の資金調達方法も伝授!

レストラン

「レストランを開業したい!」
「でも何から始めればいいのかわからない
「開業資金はどう集めたらいいの?」

そんな方のために、今回はレストラン開業に必要な情報とともに、ぜひ活用して欲しい開業資金の集め方まで解説します。

「開業したいけど、足踏みしている…。」
そんな方は要チェックです!

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レストラン開業の流れ!8つのステップ

まず、レストランを開業するまでの、大まかな流れを解説します。
以下の8つのステップに分けて解説していきます。

①コンセプト・開業計画
②物件選び
③資金調達
④資格取得・届出申請
⑤備品などの準備
⑥価格設定やメニュー作成
⑦販促活動
⑧営業準備

①コンセプト・開業計画

まずレストランを開業するためにすることとして、コンセプト作りや開業計画を立てる必要があります。
ここで注意したいのが、あくまでアイディアだけではなく、具体的にコンセプト・開業計画に落とし込んでいく点です。

開業を考えている方は、ほとんどの方が『こんなレストランを作りたい』というイメージやアイディアはお持ちですよね。
一方で、「現実的な開業計画に落とし込めていない」から行動できていない場合も多いです。

そこで、そのアイディアを、具体的なコンセプトや開業計画まで落とし込みましょう。

よく使われるコンセプト作り・計画作りの手法として、以下のようなものがあります。

・5W2Hに基づいて具体的に考えてみる
┗What / Who / Where / When / Why / How / How much
・計画表に書き出してみる
・似た競合や市場を分析する

なお、コンセプトづくり非常に重要なので、次の章で詳しく解説します。

②物件選び

次に、物件選びです。
レストランの物件選びには、主に以下のポイントを考慮しましょう。

・予算に収まるか
・客席や厨房の広さは十分か
・外観&内装はどうか
・昼夜の周辺環境はどうか
・飲食店営業の制限はあるか

また、物件選びについても、コンセプトと同様に非常に重要です。
次の章でも詳しく解説します。

③資金調達

次に、資金調達です。
実際の資金調達方法の解説の前に、レストランの開業資金の相場を解説しておきます。

レストランの開業資金は?

あくまで参考程度の数字ですが、レストラン開業に必要な資金は、最低でも800万円~1500万円程度と言われています。

また、レストランのジャンルによって、内装や厨房設備にかかる費用は異なってきます。(以下の金額は1坪当たりの相場)

和食:40~100万円(畳敷きの個室が多い造り)
イタリアン:40~80万円(ピザ窯や厨房がオープンキッチンスタイル)
中華:30~40万円(油を使うメニューが多く、気化油用のエアカーテン設置)
焼肉:50~120万円(各席に専用のコンロと無煙ロースター設置)

レストランの場合、特に居酒屋などよりも内装に費用がかかる場合が多く、どこまでこだわるかによって費用は大きく変わってきます。

レストランの資金調達方法は?

そんなレストラン開業の資金調達方法は主に、以下の4つがあります。
・家族や友人などの身内から資金調達
・銀行や信用金庫の融資
・日本政策金融公庫の融資
・クラウドファンディング

なお、こちらの資金調達については、次の章で詳しく解説します。

④資格取得・届出申請

次に、資格や届出の申請です。
レストラン開業には、最低でも以下の資格が必要です。
・食品衛生責任者
・防火管理者
ちなみに調理師免許はなくても、飲食店の開業は可能です。

また、レストランの開業には、以下の手続きも必要です。

・食品営業許可申請(保健所)
・防火管理者選任届(消防署)
・防火対象設備使用開始届(消防署)
・火を使用する設備等の設置届(消防署)
・深夜酒類提供飲食店営業開始届出書(警察署)
など、ほかにもレストランの種類によっては必要な手続きがあるので、注意してください。

⑤内装や備品の準備

ここまで準備ができたら、いよいよお店作りです。
内装や備品の準備をしましょう。
主に以下のような備品が必要です。

・テーブル
・椅子
・調理備品
・カトラリー類
・レジ周辺機器

などです。
特に内装工事などを行う場合、一緒に準備することが多いため、事前にレイアウトはどうするかなどを確認しておきましょう。

⑥メニュー作成や価格設定

次に、レストランの要とも言える料理のメニュー作成と価格設定です。
メニューはレストランの顔でもあり、これからうまく行くかどうかを決めるとても大きなポイントです。
味はもちろん、見栄えやトレンド、他にはない特別感があると尚良いでしょう。

また価格設定は、以下の要素を考慮しましょう。

・競合の相場
・メイン価格に合わせて、価格の種類は少なめに
・原価はあくまで参考に

特に料理の種類の競合はもちろん、その店舗がある立地周辺の相場も把握しましょう。
また価格はあまり多くの種類をつけすぎるのもNGです。
オーダー時や会計時の作業量を減らすと共に、顧客にとってもわかりやすいというメリットもあります。

またレストランなどの開業を初めてする方で多いのが、原価率に合わせてメニューそれぞれに価格を設定する方法です。
もちろん理屈は正しいのですが、お店のメニュー全体のバランスが崩れてしまいます。
すべてのメニューの原価率を合わせる必要はないので、お店全体での最適価格を考えて設定しましょう。

⑦販促活動

ここまで準備できたら、いよいよ販売促進活動です。
最近ではWebサイトの作成や、食べログなどの飲食店掲載サービスへの登録、SNSなどが有力は方法です。

⑧営業準備

最後に営業準備です。
従業員の確保や制服、スタッフの教育、衛生面の準備の徹底、その他の下準備を行います。
また、可能であれば、プレオープンをして、直接お客さんから意見をもらいましょう。

なお、以上はあくまで大まかな流れです。
より詳しく知りたい方は、飲食店開業マニュアルを確認してください。

【飲食店開業の流れ】最新の資金調達方法までを簡単解説!

レストラン開業に重要な3つのポイント

レストランの開業は、以上の流れで行いますが、なかでも重要なのが以下の3つです。

・コンセプトづくり
・料理&物件&内装
・資金調達方法

この3点だけは非常に重要なので、もう少し詳しく解説しておきます。

コンセプトづくり

まず、コンセプトづくりです。
このコンセプト作りで、あなたのレストランが成功するか否か決まるといっても過言ではありません。

なぜ重要なのかというと、レストランなどの飲食店作りは、このコンセプトに基づいて、お店の出店エリアや店舗デザイン、料理のジャンル、価格設定など、様々な要素を決める軸になるからです。

コンセプトが不明確だと、判断に時間がかかったり、基準がないためにブレが生まれ、一貫性のあるお店作りができなくなってしまいます。
なので、コンセプトはしっかりとつくりましょう。

料理&物件&内装

次に、料理&物件&内装です。

昨今のレストラン経営は、美味しければいいというわけではなくなってきました。
SNSの流行により、食事は食べるだけではなく「写真を撮って周りに自慢するもの」という認識が根付いてきているからです。
そのため、料理のジャンルがトレンドを押さえていたり、味はもちろん見栄えの華やかさ、素材に拘っているかなども重要になっています。

また合わせてどこに出店するかや、内装の見栄えなども重要です。
「レストラン開業までの流れ」で解説した通り、以下のポイントを考慮して出店するエリアや物件を選びます。

・予算に収まるか
・客席や厨房の広さは十分か
・外観&内装はどうか
・昼夜の周辺環境はどうか
・飲食店営業の制限はあるのか
・前の店の評判は悪くないか

まずは予算内で、希望している客席や厨房の大きさの物件を探します。
次に、外観や内装はコンセプトを表現できているか。
また可能であれば、実際に営業した際の動線環境なども考慮できると尚良いです。

他にも、昼夜の周辺環境、人の出入りはどうか、そもそもその物件での飲食店営業に何か制限はないか、前が飲食店の場合はそのお店の評判なども確認しておきましょう。

ターゲットをしっかり定め、その人たちのトレンドや好みの街、内装には何を求めているかなどをイメージして、判断しましょう。

資金調達方法

最後に、資金調達方法についても詳しく解説しておきます。
「レストラン開業までの流れ」で解説した通り、資金調達には以下の4つの手段があります。

・家族や友人などの身内から資金調達
・銀行や信用金庫の融資
・日本政策金融公庫の融資
・クラウドファンディング

中でも、特にイメージされやすい「家族や友人などの身内から資金調達」や「銀行や信用金庫の融資」はあまりお勧めしません。
身内はリスクは少ないですが、何か問題が生じた時に関係性が危うくなったり、銀行などの金融機関は昨今飲食店への出資は減少傾向です。

金融機関よりは日本政策金融公庫の融資のほうが、審査などの難易度も低く、現実的です。
加えて最近注目されているのが、クラウドファンディングです。

レストランを初め、様々な飲食店の開業資金をクラウドファンディングで集めて、成功している事例も多数あります。(次の章に掲載しています)

ここからは、そんなレストラン開業に役立つクラウドファンディング活用について、解説していきます。

レストラン開業に使われるクラウドファンディング

クラウドファンディングとは、「インターネットを介して不特定多数の人々から少額ずつ資金を調達する」仕組み・サービスのことです。

大きな特徴として、今までの資金調達にはない、大きな5つのメリットを持っています。

・手軽さ
・拡散性の高さ
・テストマーケティング
・お店のファンを作りやすい
・リスクを抑えられる

レストラン開業のクラウドファンディングのメリット

手軽さ

まず、クラウドファンディングの大きなメリットは「手軽さ」です。

レストラン開業を計画している方の多くは、少人数で取り組んでいる方も多いでしょう。
そんな中で事業計画書を一から作り、金融機関に融資を依頼しにいき、交渉します。

一方でクラウドファンディングは、「こんなモノ・サービスを作りたい!」といったアイデアや想いレベルでも、オンラインで自宅から簡単に発信できます。

その手軽さから、融資を依頼する前に、まずはクラウドファンディングでどれくらい資金が集まるのかをテストするという方が増えています。

拡散性の高さ

次に、「拡散性の高さ」です。
開業を考えているレストランの内容が斬新だったり、人々に共感されるアイディアであれば、様々なメディアやSNSなどで拡散される可能性があります。

うまくいけば資金調達だけでなく、知名度・認知度の向上も狙えます。

テストマーケティング

そして最大の特徴が「テストマーケティング」です。
『支援者』は実際に「応援したい」「そのお店に行ってみたい」と思った人たちが大半です。
つまり「支援者が多い=消費者目線からしてもニーズがある」と判断できます。

そのため、クラウドファンディングで成功すればニーズの裏付け・確認にもなるので、金融機関でも審査が通りやすく、追加融資につながる可能性もあります。

ファン=リピーターを作りやすい

さらに支援者には何かの特典をリターンすることになります。
その際に優待券などを提供すれば、実際にお店に足を運んでくれますし、ファンになってくれる可能性も少なくありません。
飲食店を経営するうえで必須な「ファン=リピーター」を作れるチャンスなので、長期的に経営を考えても大きなメリットですよね。

金銭的リスクを抑えられる

そして何より、「金銭的リスクを抑えられる」のも特徴です。
クラウドファンディングの仕組みは、原則そのプロジェクトの支援金額が目標に達成した際に、サービス側に手数料を支払うシステムです。
そのため、融資のように担保なども必要ないため、リスクを抑えられます。

失敗しても損はないので、気軽にチャレンジしてみましょう。

では、実際にレストラン開業の成功事例も紹介しておきます。

クラウドファンディング活用事例

以下の2つはレストランの開業資金として、クラウドファンディングを利用した事例です。

成功事例:『manoir(マノアール)』

こちらは、フレンチが味わえるbar『manoir(マノアール)』の開業資金をクラウドファンディングで調達した例です。

プロジェクトの発案者は、教師から夢のために退職し、成功資金で現在開業準備中です。
このプロジェクトはall or nothing方式なので、期間までに目標金額に満たない場合は資金も費用も0という仕組みです。

https://camp-fire.jp/projects/view/335047

成功事例:『TSUBAKI食堂』

横浜新市庁舎にオープンする新店舗「TSUBAKI食堂」の開業資金調達プロジェクトです。
すでに複数店舗を所有している方が発案者で、すでにコロナ禍で売上や経営が厳しい中での、出店にクラウドファンディングを使用しています。

特にこちらのプロジェクトでは、目標を超えた5,714,085円もの金額が集まっています。

https://camp-fire.jp/projects/view/273957

成功事例:『ANTCICADA』

こちらは、2020年春に日本橋馬喰町に開業した、レストラン「ANTCICADA(アントシカダ)」の成功事例です。
コンセプトは『地球』。将来的に今注目されている昆虫食にフォーカスを当てたレストランです。
コオロギラーメンやコース料理などを通して、食材としての昆虫の魅力を伝えていきたい、と言う想いに共感し、支援した人はなんと650人。

目標金額の2倍を超える6,897,108円を集めることに成功しました。

https://camp-fire.jp/projects/view/193900

また、飲食店の開業時にクラウドファンディングを利用した企業のインタビューなどもあります。
今少しでもレストラン開業を検討している方は、合わせてチェックしましょう。

表参道の人気レストラン「Bistro plein」、プレオープンにクラウドファンディング活用

21年間早大生に愛された激辛美味カリー「メーヤウ早稲田店」復活!ファンの信頼を獲得するためのこだわり

クラウドファンディング『CAMPFIRE(キャンプファイヤー)』

そんなクラウドファンディングの中で、飲食店関連の成功事例を多数扱っているのが、『CAMPFIRE(キャンプファイヤー)』です。

CAMPFIRE(キャンプファイヤー)は、国内最大手のクラウドファンディングです。
最大手なので、支援者となる利用者数が多く、掲載するだけで多くの方の目に入るのが最大の特徴です。
その分資金も集まりやすく、業界内でも手数料が低い部類に入るため、手軽な資金調達が可能です。

さらに2021年5月現在は、コロナ禍で苦境に立たされている事業者の方でもできるだけ気軽にクラウドファンディングを活用できるよう、『新型コロナウイルスサポートプログラム』を用意しています!

https://camp-fire.jp/readyfor-food

BAMP

クラウドファンディングに関するナレッジや話題のプロジェクト、挑戦者のストーリーをなど紹介しています。

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