コラム

支援からの”繋がり”を次の可能性に、株式会社リバ邸が毎年クラウドファンディングに挑戦する理由

・新規事業を立ち上げたい
・新商品のテストマーケティングを行いたい
・店舗を持続させるための支援を募りたい

このような内容で、個人ではなく企業がクラウドファンディングに挑戦することも珍しくなくなってきた今、日々さまざまなプロジェクトが立ち上がっている。しかし、毎年必ずクラウドファンディングに挑戦している企業というのは珍しいのではないだろうか。株式会社リバ邸は2年前にクラウドファンディングに挑戦し、432%の目標達成率でプロジェクトをサクセス。無事、プロジェクト支援金で法人として創業を果たした。

参照:【リバ邸2.0】自由なアウトプットの場・現代の駆け込み寺の新たな第一歩!【リバ邸2.0】自由なアウトプットの場・現代の駆け込み寺の新たな第一歩!

法人2期目を迎えたタイミングでは今後の法人としての目標を掲げたプロジェクトに挑戦。
参照:【創立1年】#リバ邸全国100軒計画!友達と遊ぶようにリバ邸を作り続けたい!【創立1年】#リバ邸全国100軒計画!友達と遊ぶようにリバ邸を作り続けたい!
 
このプロジェクトは法人化のタイミングで行ったプロジェクトの達成金額を目標金額に設定し、こちらも172%の達成金額でサクセスした。新規事業立ち上げでもなく、テストマーケティングでもない。それなのになぜ、株式会社リバ邸は毎年プロジェクトに挑戦するのか。クラウドファンディングにかける想いについて、株式会社リバ邸代表の片倉廉氏にインタビューしました。

株式会社リバ邸代表取締役 片倉廉(かたくられん)

1995年6月5日生まれ。2016年に実家の居酒屋を「居酒屋りばてぃ〜(リバ邸茨城)」として初のリバ邸立ち上げ、その後都内を中心に10軒のリバ邸を立ち上げる。リバ邸発起人の家入一真氏からの声かけで株式会社リバ邸の創業と同時に代表として就任。

リバ邸代表「片倉廉」が、自身ではじめて挑戦したプロジェクトで得た”繋がり”。


ークラウドファンディングに挑戦するようになったきっかけを教えてください
ぼくは2016年にはじめて自身のリバ邸を立ち上げるためにプロジェクトに挑戦しました。内容としては、実家の家業でぼくのおじいちゃんとおばあちゃんがやってる食堂を、住める居酒屋という形のリバ邸として改装したいというものでした。

ー実際に挑戦してみていかがでしたか?
もちろん、簡単ではありませんでした。プロジェクトが公開されたら勝手に支援が集まってくるわけではないので、オンラインでもオフラインでも1人1人の方に、毎日お願いしてまわりました。その結果、目標金額自体が達成できたのでほんとうによかったです。

ただ、それ以上にクラウドファンディングに挑戦しなかったらできなかったはずの繋がりがたくさんできたのが大きな気付きでした。このプロジェクトは昔からの友人と2人で立ち上げたんですけど、プロジェクトを立ち上げる段階から既に協力してくれる人が出てきたんです。プロジェクトに関わることがきっかけで実際にまだはじまってもいないシェアハウスに住むって言ってくれる人が出てきたり、プロジェクトに支援してくださったことがきっかけで完成後に遊びにきてくれる人が出てきたりして。クラウドファンディングはただ単に資金調達をするためのものではなく、想いに共感してくれた方と繋がれるきっかけを作ってくれるものなんだなって感じました。

年1回の”周年プロジェクト”に込める意味


ー株式会社リバ邸はどういった目的でプロジェクトに挑戦されているのでしょうか。
原点である居酒屋りばてぃ〜のプロジェクトで感じたことを大切にしていて、繋がりのきっかけをつくるために挑戦しています。株式会社リバ邸は、全国でシェアハウスを通して居場所を一緒に作ってくれる人と一緒に盛り上げていきたいと思っていて。でも、たまに言われるんです。「リバ邸の活動はSNSとかで昔から見てたから関わってみたいと思っていたんだけど、手を挙げていいのか自信がなかった」って。

ほんとに、心から気にせず声を掛けてほしいんですけどね…ただ、そういった方がリバ邸のクラウドファンディングの「かたくられんとお酒を飲める権利」みたいなちょっとふざけたリターンに支援してくださるんです。「この機会に支援してみました!笑」とかって。こんな風に、これまでなんとなく興味を持ってくださっていた方がプロジェクトを通して関わりを持ってくださることがあるので、まだまだこれからもずっと続けていきたいなって思ってます。

ークラウドファンディングがリバ邸の活動に興味を持ってくださってた方との窓口になったんですね。
はい、クラウドファンディングのおかげで多くの繋がりができたと思います。あと、毎年挑戦するのは1年間自分たちがやってきたことが間違っていなかったのかを再確認できる機会だとも思っています。

ーと、いうとどういうことでしょうか…?
リバ邸は、全国に一緒に居場所を作って盛り上げてくださる方を募集しているのですが、正直「シェアハウス運営でがっつりお金儲け!」みたいなビジネスモデルではないんです。するとたまに「ほんとにそれでいいの?会社としてだいじょうぶ?」みたいに心配してくださる方もいらっしゃって。そういった方には「毎年クラウドファンディングやってるので、余裕があったら投げ銭してください笑」って言ってます。

そしたら、リバ邸運営者の方がプロジェクトに支援してくださって、SNSで「株式会社リバ邸応援してる!」というコメントをくださったりするんです。そういったコメントをいただけたら、やっぱり嬉しいじゃないですか。自分たちがこの1年やってきたことって間違いじゃなかったんだなって実感できて、また今年も1年頑張ろうと思えるんです。ちなみに、シンプルにお金はありません。常にギリギリです。

支援からの”繋がり”を次の可能性に。

ー毎年のプロジェクトを通して実現していきたいことはありますか?
リバ邸は、株式会社リバ邸として活動をはじめてから、法人設立当初は15軒ほどだったのが、いまでは60軒(令和2年4月末現在)にまで広がりました。リバ邸を運営してくれたり、住んでくれたり、応援してくれたり、”関わってくれる人の数”は以前よりずっと増えたんじゃないかなと思っています。ぼくたち自身は新しい繋がりをつくるためにこれからも変わらずプロジェクトに挑戦していきたいと思っているのですが、今後は”次の可能性”を生んでいけるようにもしていきたいです。

ー”次の可能性”とはどういうことでしょうか?
最近は、新規でリバ邸を立ち上げる方にも積極的にクラウドファンディングに挑戦するようにおすすめしてるんです。プロジェクトには、自分がどんな居場所をつくりたいのかという熱意を詰め込んで、リターンには繋がりのきっかけが生まれるような、そんなプロジェクトの作成サポートです。
その結果、リバ邸関連のプロジェクトは50件以上となり、支援金の総額も2,500万円を突破するところまできました。

参照:CAMPFIRE公式サイト内「現代の駆け込み寺シェアハウスリバ邸」キュレーションチャンネルCAMPFIRE公式サイト内「現代の駆け込み寺シェアハウスリバ邸」キュレーションチャンネル

ぼくたちが繋がった人がまた他の方と繋がる機会を作れるようになって、そうやって少しづつリバ邸の活動自体を”次の可能性”にして、リバ邸と繋がってくれる人が一人でも増えていったらいいなって。今年ももちろんプロジェクトに挑戦する予定なので、また新しい”繋がり”ができることを楽しみにしています。引き続き、お世話になります。

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大堀 悟(ぼりさん)

CAMPFIRE公式キュレーションパートナーとしてプロジェクト作成なども行う取材ライター。元板前です。

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