コラム

【広島編】話題のクラウドファンディングプロジェクトをご紹介!

全国でさまざまなクラウドファンディングプロジェクトが立ち上げられている昨今、広島からもたくさんのプロジェクトが起案され、話題を呼んでいます。

本稿では、広島で起案された話題のプロジェクトをえりすぐりでご紹介。広島でクラウドファンディングを実施しようと思っている方は、要チェックです!

広島発!話題のクラウドファンディングプロジェクト10選

それでは早速、広島発の話題のクラウドファンディングプロジェクトを見てみましょう。日本最大のクラウドファンディングプラットホームであるCAMPFIREから、えりすぐりの10プロジェクトをご紹介します。

地域資源の発掘&多世代交流~地域巻き込み型アップサイクルステーションを廿日市に~

地域資源の発掘&多世代交流~地域巻き込み型アップサイクルステーションを廿日市に~

ご紹介するのは、広島県廿日市市佐伯エリアに「アップサイクルステーション」を作ろうというプロジェクト。プロジェクトを起案したのは「合同会社とこらぼ」の金澤萌さんと黒木真由さんです。

合同会社とこらぼは、主に佐伯エリアが抱えている空き家、商店街の空洞化、高齢者の孤独などの課題に向き合いながら、解決につなげる活動を展開しています。かつて埼玉で、左官職人をしながら商店街活性化に取り組んできた金沢さんと、臨床検査技師として地域支援員となり、医療・福祉目線のまちづくりをしてきた黒木さん。とこらぼの活動には、そんな2人の経験がとてもよく生かされています。

今回のプロジェクトで作ろうとしているのは、地域巻き込み型アップサイクルステーション「ナガスタ」。ナガスタは、地域に長年愛され惜しまれながら閉店した元スーパー「ナガタストアー」を再利用し、地域の人たちがアップサイクルした商品を販売します。地域の人々を巻き込みながらつながりや生きがいを作っていくことで、地域全体をよりよくアップサイクルしていこうというのがプロジェクトの真の狙いです。

地域資源の発掘&多世代交流~地域巻き込み型アップサイクルステーションを廿日市に~_2

ナガスタがアップサイクルで掲げているのは「空き家」「自然素材」「食材」の3つのテーマ。すでに増えつつある空き家・自然素材のアップサイクルに加え、今回は食材のアップサイクルを進めるために、シェアキッチンや加工所を作る予定です。

「美味しい物があると人は自然と笑顔になる」。食材のアップサイクルに力を入れることで、世代を超えた交流を生み、アップサイクルを軸とした“持続可能な社会”を目指そうとする今回のプロジェクト。今後の展開に大きな希望と期待が膨らみます。

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<広島の新規事業プロジェクト>広島で民間救急業者の普及を。看護師の法人搬送業者!

<広島の新規事業プロジェクト>広島で民間救急業者の普及を。看護師の法人搬送業者!

プロジェクトを起案したのは「一般社団法人 HAWK CSR(以下HAWK CSR)」代表の高橋透さん。
<広島の新規事業プロジェクト>広島で民間救急業者の普及を。看護師の法人搬送業者!_2

高橋さんは警備保障会社で10年間の勤務を経た後、看護師の資格を取得。広島大学病院集中治療室・一般病棟での看護や、訪問看護の経験を持っています。また、看護師の経験を積む傍らで、病院前救護を学ぶためにライフセーバーとしても活動。このように高橋さんが医療の経験を積んできたのは、いつか地域の高齢化社会に貢献したいと考えていたからでした。

高橋さんが設立したHAWK CSRは、民間の救急搬送業務を行うことを目的に立ち上げられた社団法人。現在広島では、認知症の高齢者が年々増加しています。自宅での急変で救急車の出動が増える一方で、移動手段に困る高齢者も増えている状況。加えて昨今のコロナ禍で、医療現場はますます行き詰まる一方です。他の地域では普及しつつある民間救急が広島にも必要だと考えた高橋さんは、HAWK CSRを設立し「安佐メディカル民間救急搬送サービス」を立ち上げました。

HAWK CSRは、病院勤務はもちろん、さまざまな業界で経験を積んできた看護師により構成。重症患者、災害時やスポーツイベントなどのあらゆる救急搬送を、看護師乗車のもと病院スタッフと連携しながら行うことができます。

必要性は見込まれつつも、まだ前例が少なく実績がないことや、非営利団体で融資獲得が難しいことから、今回クラウドファンディングで開業資金を募ることになりました。高齢化社会の将来を見据えたプロジェクトは、現在少しずつ支援の輪を広げています。

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【TJ Hiroshima特別号】地元誌だから出来る!流川エリア大特集を作りたい

【TJ Hiroshima特別号】地元誌だから出来る!流川エリア大特集を作りたい

プロジェクトを起案したのは、広島のタウン情報誌「TJ Hiroshima(タウン情報ひろしま)」。TJ Hiroshimaは広島で発刊して43年、広島の新しいショップやイベント、グルメなどの情報を発信し続けています。

今回のクラウドファンディングは、コロナ禍で苦境に立たされている広島屈指の繁華街「流川エリア」を盛り上げるべく、広島の人みんなで創る特別号を発刊しようというプロジェクト。

さまざまな報道で、新型コロナウイルス=夜の街の悪いイメージが定着する中、流川エリアでは、ウィズコロナの取り組みで状況を打破しようとする動きが多く見られます。特別号では、そんな流川エリアのコロナ対策の取り組みや、安心して楽しめる穴場スポットの紹介、流川エリアの歴史などを紹介する予定。制作費の一部をクラウドファンディングで支援してもらうことで、文字通り「みんなで創る特別号」にしたいという計画です。

【TJ Hiroshima特別号】地元誌だから出来る!流川エリア大特集を作りたい_2

長引くコロナ禍で、ウィズコロナの取り組みに注目し、地元の人たちみんなで街に活気を取り戻そうという今回のプロジェクト。絶対に成し遂げようという熱意を表すかのように、プロジェクトは支援金が目標に達しなくても計画を実行するという「All-in方式」で実施されました。

結果的にTJ Hiroshimaは多くの人の心を見事につかみ、目標を超える支援金を獲得。無事、HIROSHIMA特別号を完成させることができました。

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被爆ポンプを守りたい 〜絵本「ひばくポンプ」をこどもたちへ〜

被爆ポンプを守りたい 〜絵本「ひばくポンプ」をこどもたちへ〜

プロジェクトを起案したのは、広島で生まれ育ち、被爆者の祖父母を持つ児玉 瞳さん。今回のクラウドファンディングは、娘である美空さんが小学4年生のときに作成した「ひばくポンプ」という絵本を、多くの人に届けたいと起案されたプロジェクトです。

現在広島駅前には、4基の古びたポンプがあります。すっかりさびて水も出なくなったそのポンプは、被爆地広島の復興を当時からずっと静かに見守ってきた存在です。実はこのポンプはもともと6基あり、駅前再開発で一時はすべて撤去される予定でした。

それらのポンプに「被爆ポンプです 残してください」というメッセージの札をかけて撤去から救ったのが、被爆2世の永原富明さん。永原さんの働きかけもあり、被爆ポンプ6基のうち3基はもともとの場所に残り、残りの3基は平和記念資料館や水道資料館、広島駅前の緑地帯に移す形で残されることになりました。

被爆ポンプを守りたい 〜絵本「ひばくポンプ」をこどもたちへ〜_2

被爆ポンプを守った永原さんと出会い、ものを言わぬ証言者である被爆ポンプの話を聞いた美空さんは、みんなにもそのことを知ってもらいたいと1冊の絵本を作りました。その絵本が「ひばくポンプ」です。

“ポンプさんを守りたい”という思いで作られたストーリーは、ポンプさんを主人公に、ポンプさんが見てきたことを想像しながら描いたもの。瞳さんの「ひばくポンプ」は、在学している小学校で行われた「平和のつどい」にて、全校生徒の前で披露されたのを皮切りに、テレビや新聞で取り上げられるなどの大きな反響を呼びました。

美空さんの母・瞳さんは、子どもらしい素朴な絵と文だからこそ、心に届くものもあるのではと考え「ひばくポンプ」を多くの人に届けるべく、クラウドファンディングを起案。プロジェクトのリターンには、絵本を支援者へお届けするコースだけでなく、小学校へ寄付するコースも準備されました。

子どもたちがバトンをつなぐ、“新しい平和継承の形”を示した今回のプロジェクトは大きな反響を呼び、目標を超える多くの支援が集まりました。

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都心のパブリックスペースをひとの居場所に改造する!カミハチプロジェクト!

都心のパブリックスペースをひとの居場所に改造する!カミハチプロジェクト!

プロジェクトを起案したのは「#カミハチキテル事務局」。中四国最大の繁華街である紙屋町・八丁堀=通称カミハチの、公共空間活用社会実験実行委員会の事務局です。

サッカースタジアム建設や広島駅の新たな駅ビルの建設など、今、大きな転機を迎えようとしているカミハチ。この転機に、街づくりに向けたそれぞれの足並みがそろうよう、地元有志による勉強会「紙屋町・八丁堀エリアマネジメント実践勉強会」が立ち上げられました。多くの街づくりプロジェクトをうまく連携させ、未来の都心づくりにつなげるのが目的です。

勉強会では、カミハチを貫く相生通りを、オフィスワーカーや買い物客が心地よく過ごせるようなストリートへ再生することで、人中心の都心空間に改造していくビジョンが掲げられました。それが今回のプロジェクト「#カミハチキテル」です。

プロジェクトでは、紙屋町と八丁堀のちょうど中間地点に並ぶ3タイプの公共空間に、ウッドデッキやコンテナ店舗・キッチンカー・アクティビティスペースなどを1カ月間設置。オフィスワーカーや買い物客が憩える滞留空間を設けることで、来街者の行動特性にどのような変化が生じるかを検証する実験的な試みです。

都心のパブリックスペースをひとの居場所に改造する!カミハチプロジェクト!_2

コンセプトは「ワーカーストリート」。食・音楽・アートなどのさまざまなアクティビティを絡めながら、オフィスワーカーが気持ちをリセットして仕事に向かえるような、そんな空間づくりを目指します。

プロジェクトのネーミング「カミハチキテル」には、カミハチに「来てる(もうそこに居る)」、カミハチって「キテルよね(いい感じだよね)」そんな意味が込められているのだそう。

通常このような取り組みは、行政が予算を充てて実施することが多い中、あえてクラウドファンディングを活用したのには、行政ではなく地域が主導する「街づくり・エリアマネジメント」を展開していきたいという思いがあります。

クラウドファンディング以外にも、プロジェクトで発生するエリアマネジメント広告や、飲食・物販・スペースの貸し出しによる事業収益も、今回の費用に充てられる予定。民間の資金をベースとすることで、行政のフレームにとらわれることなく、柔軟な発想で街づくりを展開していけるのが最大の強みです。

カミハチがさらにすてきな街に変身する可能性を秘めたプロジェクトに、期待を込めた多くの支援が集まりました。

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女の子も楽しめるハッピを作って、広島県唯一のはだか祭りを継続させたい!

女の子も楽しめるハッピを作って、広島県唯一のはだか祭りを継続させたい!

これは、広島県三原市久井町で101年続く、広島県唯一のはだか祭りの継続を願って立ち上げられたプロジェクト。プロジェクトを起案したのは、はだか祭りを取り仕切る「ミシン会」の代表・前石敏克さんです。

久井のはだか祭りは、毎年厄年のメンバーが祭りを取り仕切るしきたりになっていて、今年は前石さんたちの年代が担当。ミシン会という名前は、前石さんたちの年代、未年(ひつじ年)、申年(さる年)から名付けたもので、ミシンという響きから「歴史を縫い合わせる・つなぎ合わせる」という思いも込められています。

久井のはだか祭りは、1年のうちで一番寒い時期となる、2月の第3土曜日21時に開催される祭り。雨や雪の中であっても決行されるという過酷な祭りは、一度参加すると病みつきになる人も多く、なかには50年間毎年参加している人もいるのだとか。

根強いファンのもと101年も続いてきたはだか祭りですが、近年は少子高齢化で参加者が減少する傾向に。祭りを継続していくために、かつては男性のみが参加していたはだか祭りを子どもたちにも楽しんでもらおうと、2016年より子どもはだか祭りが始まりました。

現在、子どもはだか祭りはまだ手探りで作り上げている状況で、女子児童の衣装もイベント用の既成のウインドブレーカーを羽織るだけというのが現状。おしゃれが大好きな女子児童たちがもっと祭りを楽しめるよう、祭りのハッピを作ろうと今回のプロジェクトが起案されました。

ハッピ制作を行うのは、祭りへの思いに賛同し協力をしてもらえることになった、着物・浴衣の仕立てと販売を行っている福山市の企業「アシスター」。既成の法被ではなく、ピンクを基調とした、かわいらしいオリジナルデザインの法被が作られる計画です。

女の子も楽しめるハッピを作って、広島県唯一のはだか祭りを継続させたい!_2

かわいい法被を着て女子児童にもはだか祭りを楽しんでもらうことで、祭りを華やかに盛り上げたい。子どもたちが大人になり町を離れることがあっても、楽しいはだか祭りの思い出をきっかけの一つに、故郷に戻ってくることがあるかもしれない。子どもはだか祭りには、そんな希望も込められています。

町の人々が大切に受け継いできたはだか祭りを、子どもたちの世代にも受け継いでいきたいという思いは多くの賛同を呼び、プロジェクトには目標を上回る支援が集まりました。

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半世紀以上の風景が消える!商店街を文章と写真で記録し、作品集を作りたい!

半世紀以上の風景が消える!商店街を文章と写真で記録し、作品集を作りたい!

このプロジェクトは、1年後に消えてしまう地元に愛された風景を、写真と文章で記録する作品集に残そうというプロジェクト。起案者は、広島在住で「Timelinescapeプロジェクト」の代表を務める木原一郎さんです。

広島の中心部にあるJR横川駅には、120年の長い歴史があります。そんな歴史の中で54年前、横川駅は構造が大きく変化しました。人工の太田川放水路が完成し、その堤防の高さに合わせて高架線が空中に持ち上げられる形で整備。高架下には店舗スペースが設けられ、新しい店舗が次々と開店しました。

この横川高架線商店街は、街の人々や訪れる人々に多くの思い出の“風景”や“味”を残すことになります。

半世紀以上の風景が消える!商店街を文章と写真で記録し、作品集を作りたい!_2

そして再び訪れた転機が2016年。店舗を管理する広島市が、高架橋の耐震補強工事のため、高架下の店舗廃止を発表しました。これにより、2018年3月末までに西側の20店舗、2019年5月末までに東側の27店舗が立ちのきを余儀なくされることに。工事終了後は、店舗の管理がJR西日本に変わり家賃も大幅にアップするため、多くの店舗は継続が難しいのが現状でした。

「Timelinescapeプロジェクト」は、そんな、半世紀前に整備されたインフラや建築物が一斉に更新の時期を迎える、いわば「解体の時代」に立ち上げられたプロジェクト。そこで育まれてきた文化や歴史、失われていく街の風景をどのように残すことができるのかを探りながら、写真や文章に記録・表現していく取り組みです。

プロジェクトに取り組むのは、木原さんの呼びかけに賛同した4人の写真家・作家たち。そしてこのプロジェクトの1つの成果として、横川高架線商店街を4人の視点・手法で記録・表現した作品集を、今回のクラウドファンディングで作成することになりました。

この取り組みはただ単に記録に残すというだけでなく、次にできる新しい街のあり方にも一石を投じたいという思いがあります。「失われていくものから新たな希望を生み出していく」そんなビジョンを掲げたプロジェクトは大きな反響を呼び、多くの支援を集めました。

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復興元年!元気な呉市を全国に魅せよう!「バイタリティダンス」

復興元年!元気な呉市を全国に魅せよう!「バイタリティダンス」

プロジェクトを起案したのは、2019年度公益社団法人呉青年会議所の「Vitality Town委員会」委員長の大下典之さん。

2018年7月に発生した西日本豪雨災害により、呉市は甚大な被害を受けましたが、多くの人の支援により順調に復旧が進んでいました。そして迎えた2019年を復興元年と位置づけ、元気になった呉市を多くの人に見てもらいたいと、呉市の一大イベント「サマーフェスタ」にて、500人で「バイタリティダンス」を踊ろうというプロジェクトが立ち上げられました。

復興元年!元気な呉市を全国に魅せよう!「バイタリティダンス」_2

バイタリティダンスは、バブリーダンスで一世を風靡(ふうび)した、登美丘高校ダンス部コーチのakane氏が振付を行った、復興を象徴するようなバイタリティあふれるダンス。曲は呉市に昔から伝わる「呉市歌」がダンス用にアレンジされました。呉市内の高校、大学、ダンススタジオに所属している人たちが中心となってバイタリティダンスを踊り、イベントを盛り上げます。

呉市の復興PRだけでなく、大勢で一緒にダンスを踊り一体感や達成感を分かち合うことで、さらなる復興に向けた市民の活力にしてもらうことがイベントの大きな狙い。街を元気にしようと企画されたバイタリティあふれるイベントは大きな話題を呼び、プロジェクトには目標を上回る多くの支援が集まりました。

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安芸高田市吉田町に68年続いた、たった一軒しかないハンコ屋を守る。

安芸高田市吉田町に68年続いた、たった一軒しかないハンコ屋を守る。

これは、父親が68年間続けてきたハンコ屋を守ろうと、娘である京子さんにより立ち上げられたプロジェクトです。

琴崎哲山さんは、広島県安芸高田市吉田町で、68年に渡り手彫りのハンコ屋を営んでいました。「ここに来れば、ハンコはなんとかなる」そう言って、わざわざ遠方から足を運ぶお客さんも後を絶たないほどファンの多いお店です。

しかしここ数年は老齢で哲山さんの体力が著しく低下し、お店の継続が難しくなり始めていました。京子さんの息子・信一郎さんが会社を辞め、一念発起で祖父の手彫りの技術を受け継ごうとするも、哲山さんが認知症を患ってしまい、その秘技を継承することももはやできない状況。

「遠方からわざわざ足を運んでくださるお客さまのニーズに応えるためにも、何とかハンコ屋を続けたい」。そう考えた信一郎さんは、印章彫刻機を購入し、機械彫りでお店を継承していくことを決断しました。今回のクラウドファンディングは、印章彫刻機購入費用の一部を募って立ち上げられたものです。

印鑑は、機械彫りだからといって誰でも簡単に作れるという訳ではなく、印材選び・書体選び・文字の配置・空間のとり方については特有のセンスが必要なのだそう。父親の後を継ぐことこそしなかったものの、幼いころからハンコを作る父の背中を見て育ち、ハンコの良し悪しを見極める力を持っている京子さんは「信一郎さんにはそのセンスがある」と太鼓判を押します。

幼いころはハンコ屋の娘であることが嫌だったという京子さんは、今はハンコ屋がとても好きなのだそう。離れて暮らしなかなか親孝行ができなかった父親へ、一世一代の親孝行をしたいと立ち上げられた今回のプロジェクトです。

さらにハンコ屋の継承と同時進行で、美術展で数多くの入選も果たしてきたという、哲山さんの篆刻(てんこく)作品の個展を開く手筈も整えました。個展を開くのが夢だった父の願いをかなえ、引退の花道を作ってあげたいという京子さんの思いが込められた個展です。

安芸高田市吉田町に68年続いた、たった一軒しかないハンコ屋を守る。_2

親子の絆がいっぱいに詰まったプロジェクトは、目標を上回る支援を集め、無事成功に終わることができました。

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【榎公園灯篭ライブ】Tシャツを着てみんなで燃えよう!

【榎公園灯篭ライブ】Tシャツを着てみんなで燃えよう!

プロジェクトを起案したのは「榎公園灯篭ライブ実行委員会」。代表の水谷さんは、世羅町商工会大田支部事務局長を務めています。

世羅町は、広島県中東部に位置する小さな町。標高400m前後の台地を形成する風土を生かした、マツタケ・梨・ブドウ・アスパラ・トマトなどの一大産地でもあります。そんな世羅町の商工会大田支部は「賑やかな街づくり」をテーマに、世羅町の中心に位置する榎公園で事業を行う団体です。

今回のプロジェクト「榎公園灯篭ライブ」は、同時開催の江戸時代から続く伝統の祭り「甲山廿日えびす」と「第51回せら商工祭花火大会」の動線となるイベント。毎年、バンド演奏、無形文化財の宇津戸獅子舞、広島紅葉連の阿波踊り、関東から参加の津軽三味線、せら町 歌と踊りを愛する会やキッズダンスなど、多くの出演で賑わいます。毎年来場客を喜ばせているのが、榎公園会場に設置される町内の園児が絵付けした灯篭。イベント名である「榎公園灯篭ライブ」は、この灯篭をイベントの象徴として命名されました。

今回はこのイベントが「ひろしま さとやま未来博2017」の「ココロザシ応援プロジェクト」にも採択。ココロザシ応援プロジェクトは、地域内外の人材交流を目標に、地域づくりに向けた若い世代の意欲的なチャレンジや活動を支援するプロジェクトです。地域づくりの見本となるべくイベントを盛り上げようと、今回は灯篭をモチーフにしたイベントロゴを新しく作成。ロゴ入りの看板、パンフレット、灯篭台、オリジナルTシャツを作製することになりました。

オリジナルTシャツは「帰ってきんさい せら夏祭り」というメッセージがデザインされたオレンジ色のTシャツです。ライブ当日はこのTシャツを多くの人に着てもらい会場をオレンジ色に埋め尽くそうと、100枚のオリジナルTシャツ作成を目標に今回のクラウドファンディングが立ち上げられました。

【榎公園灯篭ライブ】Tシャツを着てみんなで燃えよう!_2

みんなで一丸となって、世羅町を賑わいのある街にしようという活気あるプロジェクトに、目標を超える多くの支援が集まりました。

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ご覧いただいたように、CAMPFIREでは広島からもさまざまなプロジェクトが起案され、支援を獲得しています。数々のクラウドファンディングを成功に導いた実績を生かしながら、地域に寄り添った手厚いサポートをしてもらえるので、初めての方でも安心です。

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